「高硫酸化ケラタン硫酸」という物質の役割

さっそくChatGPTに「高硫酸化ケラタン硫酸について簡単に説明してください」ときいてみたら、

高硫酸化ケラタン硫酸 (KS) は、タンパク質の一種であるケラタン硫酸の一形態です。ケラタン硫酸は、皮膚、角膜、軟骨、骨などの組織で見られ、その主要な役割は組織の強度や柔軟性を維持することです。

KSは、ケラタン硫酸分子内の硫酸基の数が通常よりも多いものを指します。KSは、線維芽細胞などの細胞によって産生され、多くの生物学的プロセスに関与しています。例えば、KSは細胞外マトリックスの形成に必要であり、組織の成長や再生にも関与しています。

また、KSは脳の発達や機能にも関与していることが示唆されており、神経細胞の成長や回路形成に重要な役割を果たすことが示されています。KSは、神経系におけるシグナル伝達や神経細胞の保護にも関与しています。

との回答がありました。理化学研究所では、この「高硫酸化ケラタン硫酸」の生合成に必須な遺伝子を見つけたとのこと。高硫酸化ケラタン硫酸が脊索(将来椎間板髄核になる組織)と耳胞(将来内耳になる組織)にだけ多く存在していることは古くから知られていたのだそうですが、高硫酸化ケラタン硫酸が作られる仕組みについてはあまり研究されていなかったようです。

高硫酸化ケラタン硫酸を細胞外で合成することで耳胞や脊索という内部に水分を多く含む組織の形作りに関わっていることが推測されています。

細胞の表面には、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸に代表される「糖鎖」と呼ばれる構造が存在し、組織を支える役割を果たしているそうで「ヒアルロン酸」「コンドロイチン」は商品宣伝などでよく目にします。糖鎖の種類や量には細胞種ごとに特徴があるため、一部の糖鎖は細胞や組織を見分けるための目印(マーカー)としてつかわれるそうで高硫酸化ケラタン硫酸は水と高い親和性を持つとのこと。

角膜や軟骨、脳などに多く含まれ椎間板髄核と内耳には高硫酸化ケラタン硫酸の蓄積があるそうですが、どのような遺伝子の作用によって組織特異的なメカニズムを有するのかはわかっていなかったため、活路が見いだせるようになったわけです。

研究手法と、そこから分かってきたことは高度に専門的すぎるので割愛しますが、今後の見通しとして「椎間板変性症」や「難聴」などの原因解明に道筋がつけば治療にも展望が付く可能性も視野に入ってくることが望まれます。

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