コロナ後遺症と脳神経の関りについて

コロナ後遺症の4割が苦しむ『脳の霧』、脳内伝達の破壊が一因か」という記事がNewsweekにありました。「4割」という数字の根拠は不明ですが、一部に後遺症が残るということはニュースになるので、読んでみました。

結論はコロナに感染することで「シナプス」が破壊されることが後遺症につながるようです。

では、なぜ後遺症が残る人と残らない人いるのかというと、脳に入るためには関門を通らなければならないのだそうですが、この関門をコロナウイルスが破ることで、病原体、免疫細胞、炎症物質などが脳に入り込むことになり、それぞれが脳内で作用することから後遺症を引き起こすというらしいのです。

シナプスは神経細胞間をつなぐことで「学習」を成果とすることに直結する働きを担っています。頻繁に信号がやり取りされればシナプスが多くなり、あまり使われない神経間のシナプスは少なくなっていくことで、自分特有の思考回路が形成されていくのだそうです。

このように脳内ではシナプスの増殖や刈込が自動的に行われているのですが、コロナウイルスの影響で脳の関門から侵入した物質がシナプスの刈込に関わっているという仮説を立てると符合するようです。

別の研究では、関門をウイルスが破らなくても、ウイルスに反応して作られた抗体が脳の血管に炎症を起こすことでミクログリアが活性する影響としてシナプスの過剰な刈込が起こるという説もあります。

コロナウイルスがパンデミックを起こしてから随分と時間が経ちましたが、まだまだ分からないことが多そうです。コロナ禍というパンデミックへの対処を経験したことで日本の製薬業界もウイルス製剤やDNAを使う製剤に力を入れるようになるだろうと思います。

つまり、製剤がケミカルからバイオに移行するターニングポイントになるのだろうと思います。

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