ダビデ像がポルノになった

Newsweek 2023年3月28日19時53分掲載の記事で「ダビデ像はどうしてポルノじゃないの?」というのがありました。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/03/post-101225_1.php

フロリダ州でダビデ像の写真を小学生に見せた校長がクビになったそうです。理由は子供にポルノを見せたからと抗議があったためだそうです。

イタリアでは「アートとポルノを混同するなんて馬鹿げている」と怒りの声が上がっているとのこと。フロリダと言えば次期アメリカ大統領選で共和党としてトランプと戦うのがデサンティス州知事。

同州のロン・デサンティス知事(共和党)は2022年、小学校で性自認や性的指向を議論することを禁じる法律に署名。さらに幼稚園から高校3年生までの授業で、人種差別は制度的にアメリカ社会に組み込まれているとする「批判的人種理論」を教えることを禁止する法律も成立させた。

Newsweek

「ダビデ像」が芸術であるのかは、このように議論が分かれるところですが、歴史的な背景に触れますと、ミケランジェロが1501年から制作を始めたとされています。内容はwikiによりますと、

人間の力強さや美しさの象徴ともみなされる作品であり、芸術の歴史における最も有名な作品のひとつと言える。ダビデとは旧約聖書においてイスラエル王国の二代目の統治者。巨大な大理石から彫り出されたこの像は、ダビデが巨人ゴリアテとの戦いに臨み、岩石を投げつけようと狙いを定めている場面を表現している。

wiki

とのことで「崇高」な彫刻であるという主張がされています。

「ポルノ」をそのまま日本語の「猥褻」にしていいものかはわかりませんが、その昔、樋口可南子さんがヘアヌードを公開した1991年に「芸術か猥褻」か論議を呼びました。これ以降、女性のヘアヌード(性器や性交シーンが写っていなければ)が「猥褻罪」にならないターニングポイントになっています。

同誌は「人類を魅了してやまない恥毛の神秘に迫る」としているが、私には女性のヘアと女性器の関係の記事は正視に堪えず、「神秘」は感じなかった。要するに女性器への関心だけではないか。

山田道子・元サンデー毎日編集長

ポイントはミケランジェロとか篠山紀信というビッグネームが作る、対象がダビデや樋口可南子だと「猥褻」ではなく「芸術」になるわけで、法律が介入するほどのことでもなく「そういうものだ」と思えばいいようなこと。

校長をクビにするというも、フロリダでは「そういうものだ」なのでしょう。

ChatGPTで「芸術」について尋ねたら「一般的に、芸術は人間の創造性や感性を表現するものと考えられています」との回答。おなじく「猥褻」を尋ねたら「公序良俗に反する淫らな性的な言動や行為のことを指します」とのこと。

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