自作地震計から見る地震波形の複雑さ

ウェザーニューズの気象予報士である山口さんが自作した地震計でとらえた地震波形から見えてくる地震の複雑さがよくわかる動画がありました。

3月16日の地震では動画の7分40秒当たりにP波とS波が捉えられていますが、ふにゃふにゃと微動しています。それが動画の8分40秒あたりになると上下方向の振動がすっきりしたカーブになってきます。

動画10分あたりの説明によると、いったん収まった後に2回ほど、再び振れがきていますが、これにはいくつかの仮説を立てられるようです。一つは、違う経路を伝って到達する揺れの場合と、地盤の違う場所が破壊されて揺れが起きる場合があるようです。

東日本大地震の場合は後者で、最初の岩盤破壊の影響により違う場所のプレート境界の岩盤が破壊されたのが2波目の巨大地震になったようです。

動画13分頃では、10月7日の千葉県北西部の地震波形の説明になります。この地震は3月の地震に比べるとエネルギーが小さかったけれど、測定地から10キロくらいであったためドカンと来てから短周期の小刻みな揺れになって治まっていった。

ポイントは震央から近ければ落下物や家具の転倒による被害が考えられ、震央から遠ければ長周期の揺れになり家屋への被害なども考えられるとのことでした。

手作りで地震計を作るのもすごい執念です。原理は明治のころの地震計を参考にしているようです。波形を見る限り、地震は一筋縄ではいきそうもないこと気づかせてくれています。

山口さんのほかの動画での説明では、プレート境界の破壊による地震は結構大規模な地震になるようです。それ以外の地震としては活断層のズレによる地震になります。日本は地盤の関係から地震の多い国ですので、公助、共助の助けは必要ではありますが、まずは自助の備えにも投資をしておくことが受災したときの最良の助けになることは自明です。

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