引用と参考文献の違いとは?

引用」とは、他の人の文章をそのまま利用(紹介)すること。「参考文献」とは、文もしくは文の一部をそのまま利用するのではなく、その本(資料)全体から啓示を得ていること。

ただし、著作権法では「参考文献」については厳密な違いは示されてはいない。「参考」で検索してもヒットしない。

引用」は鉤括弧などで、明示的に示すといいとされている。了解を得ずに長文を引用することはオリジナリティの観点からも、とりあえずはやめておく方がいい。

要約」をすると改ざんに該当することもあるので、引用する場合は、そのまま利用するほうが好ましい。

いずれにしても「出典」を明らかにする必要があり、その記述の方法については出版物であるなら厳密なルールが定められていることが多い。「出典」を明らかにしておかないと「盗用」とされ、告訴されることも少なくない。

著作権法では、

第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

著作権法

図とか表、画像については、そのままでの使用はやめておいた方がいい。数字を使ってグラフを作る場合も、出典はあきらかにしておかなければならない。

公正な慣行」「正当な範囲内」のようなぼかした表現があるので、個別のケースでは民事で決着を付けることとなるが、刑事罰も用意されている。第8章では、もりもりに罰則について書かれており、法人が著作権法に違反した場合は最大で3億円の罰金も用意されている。

私見

有償で頒布しているような著作物の盗用は、確かに著作権を犯していると言えるが、出典を明らかにし「公正な慣行」「正当な範囲内」であるなら、むしろ宣伝になると思う。

さらにはインターネットで公開しているコンテンツで著作権を主張するなら、公開しなければよさそうなものと思う。公開する以上は、むしろ積極的に「共有」されることを好むべき。

そもそも、人間の知恵などは人様から授けられているわけで、いいか悪いかは別にして人間がここまで文明とか文化を発展させてこられたのは、知識や経験を文字によって「蓄積」し「共有」してこられればこそであった。

挙句に「著作者又は実演家の死後においては、その遺族(死亡した著作者又は実演家の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹をいう。以下この条において同じ。)は・・・」とあり、著作権が遺族に70年も継承されるのはいかにも不自然であるが、権利を金に換えるという発想は、アメリカあたりからのごり押しなのだろう。

たまたま持ち合わせた特異な才能への「権利」はいいとして、それに見合う「義務」はなんであろうか? まして、原著者の死後、遺族にまで権利が保全される必然を全く感じない。