枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の05》

32段の「小白川といふ所は」には、たくさんの登場人物が出てきます。小一条の大将殿のお屋敷が主なる舞台になります。この大将とは藤原済時のことです。この藤原済時に関しては「大鏡」にもエピソードがいくつかあって面白いのですが、 […]

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枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の16》

五月ばかりなどに山里にありく、いとをかし。草葉も水もいと青く見えわたりたるに、上はつれなくて草生ひ茂りたるを、ながながとたたざまに行けば、下はえならざりける水の、深くはあらねど、人などのあゆむに走り上がりたる、いとをかし […]

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枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の20》

「其の19」で「宮中を出て400メートル南に行った「朝所に移る」としたのは、定子が喪中だからとしたものの、実際には関白・道隆が死去したことにより冷遇がはじまっていたということ。 屋のいとふるくて、瓦ぶきなればにやあらむ、 […]

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枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の13》

枕草子の主人公と言えば「藤原定子」。それを支えているのが一条天皇になる。主要なわき役としては定子の兄の伊周。枕草子では貴公子として描かれているが、大鏡では短慮でどうしようもない若者くらいの書かれ方でしかない。書かれている […]

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枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の04》

清少納言が藤原定子の女房を始めたのは993(正暦4)年のこと。いまから1030年ほど前のこと。14歳で中宮になったとき、一条天皇は11歳だったから、それぞれが17歳と14歳のころだった。清少納言は定子より11歳年長と言わ […]

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枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の02》

春は、あけぼの夏は、夜秋は、夕暮れ冬は、つとめて(早朝) 「春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山際すこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる」とパステルで描いた絵のような色使い。 道元が鎌倉時代に「春は花 夏ほととぎ […]

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枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の06》

宮に初めて参りたるころ、ものの恥づかしきことの数知らず、涙も落ちぬべければ、夜々参りて、三尺の御几帳の後ろに候ふに、絵など取り出て見せさせ給ふを、手にてもえさし出づまじう、わりなし。 177段 清少納言が藤原定子の女房と […]

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枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の18》

藤原定子の父である藤原道隆は大酒のみであった。「大鏡」には、下賀茂神社で2升くらいの酒を飲み、牛車の中で寝ているうちに上賀茂神社に着くと、酒に酔っている風にも見えなくしゃっきとしていたというような記述もある。 淑景舎とは […]

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枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の08》

「清少納言集」というのがあって、自らが書いたものではなく鎌倉中期に成立したとされているようです。和歌が31首あるものと42首あるものがあって、いずれも宮内庁が所有している。 和歌も清少納言が詠んだかは不明で、確かに、いく […]

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枕草子
「枕草子」が描いた世界《其の03》

藤原定子の兄の伊周(これちか)が内大臣の時に、紙の束を伊周が妹の定子に献上した。当時の紙は非常に高価なモノであり、同時に伊周は一条天皇にも紙の束を献上していた。 天皇は「史記」を書き写すことにしたと聞いて定子は醍醐天皇が […]

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