「枕草子」が描いた世界《其の01》
「枕草子」に触れたことから、「大鏡」の現代訳を読むことになりました。いまは、現代訳の「源氏物語」を読んでますが、自分にとっての総合的な価値は「枕草子」が上だと思っています。 「枕草子」は文学的価値よりも、ドキュメンタリー […]
「枕草子」が描いた世界《其の13》
枕草子の主人公と言えば「藤原定子」。それを支えているのが一条天皇になる。主要なわき役としては定子の兄の伊周。枕草子では貴公子として描かれているが、大鏡では短慮でどうしようもない若者くらいの書かれ方でしかない。書かれている […]
「枕草子」が描いた世界《其の23》
宮仕へする人々の出で集りて、おのが君々の御ことめできこえ、宮のうち、殿ばらのことども、かたみに語りあはせたるを、その家のあるじにて聞くこそをかしけれ。家ひろく清げにて、わが親族はさらなり、うち語らひなどする人も、宮仕へ人 […]
「枕草子」が描いた世界《其の17》
紫式部は、清少納言の「枕草子」を熟読していた節が、散見される。 屋の上は、ただおしなべて白きに、あやしきしづの屋も雪にみな面隠しして、有明の月のくまなきに、いみじうをかし。 白銀などを葺きたるやうなるに、水晶の滝などいは […]
「枕草子」が描いた世界《其の03》
藤原定子の兄の伊周(これちか)が内大臣の時に、紙の束を伊周が妹の定子に献上した。当時の紙は非常に高価なモノであり、同時に伊周は一条天皇にも紙の束を献上していた。 天皇は「史記」を書き写すことにしたと聞いて定子は醍醐天皇が […]
「枕草子」が描いた世界《其の18》
藤原定子の父である藤原道隆は大酒のみであった。「大鏡」には、下賀茂神社で2升くらいの酒を飲み、牛車の中で寝ているうちに上賀茂神社に着くと、酒に酔っている風にも見えなくしゃっきとしていたというような記述もある。 淑景舎とは […]
藤原定子への鎮魂の書「枕草子」
山本淳子さんという方が書いた「枕草子のたくらみ」という本を読みました。山本さんは京都学園大学の教授だそうです。 「枕草子」というと、高校時代の地獄の「古文」で、「春はあけぼの...」などと習いましたが、書店で、この「枕草 […]
「枕草子」が描いた世界《其の20》
「其の19」で「宮中を出て400メートル南に行った「朝所に移る」としたのは、定子が喪中だからとしたものの、実際には関白・道隆が死去したことにより冷遇がはじまっていたということ。 屋のいとふるくて、瓦ぶきなればにやあらむ、 […]
「枕草子」が描いた世界《其の04》
清少納言が藤原定子の女房を始めたのは993(正暦4)年のこと。いまから1030年ほど前のこと。14歳で中宮になったとき、一条天皇は11歳だったから、それぞれが17歳と14歳のころだった。清少納言は定子より11歳年長と言わ […]
「枕草子」が描いた世界《其の05》
32段の「小白川といふ所は」には、たくさんの登場人物が出てきます。小一条の大将殿のお屋敷が主なる舞台になります。この大将とは藤原済時のことです。この藤原済時に関しては「大鏡」にもエピソードがいくつかあって面白いのですが、 […]