日本人の遺伝的起源と特徴

理化学研究所(理研)生命医科学研究センター ゲノム解析応用研究チームなどでは、3,256人分の日本人の全ゲノム情報を分析した。

この研究を通じて、日本人の祖先に関わる三つの源流(縄文系祖先、関西系祖先、東北系祖先)の起源を明らかにした。

現生人類(ホモ・サピエンス)の最も近縁とされる古代型人類ネアンデルタール人やデニソワ人から受け継いだ遺伝子領域を特定した。

一部の日本人が持つNKX6-1遺伝子領域は、2型糖尿病リスクと関連しており、この領域がデニソワ人由来であることが明らかになった。

日本人は三つの祖先(以下、K1、K2、K3)の混合によって最もよくモデル化できることを示唆している。K1は沖縄成分。K2は東北成分。K3は関西成分。これらの混合でモデル化できる。

日本人が縄文人および東アジア(EA、主に漢民族)の祖先を持つことが示唆されている。北東アジア(NEA)の祖先の影響も指摘されている。

縄文の祖先比率については、沖縄が最も高い比率(28.5%)を持ち、次いで東北(18.9%)である一方、関西が最も低い(13.4%)と推定された。これは、縄文人と沖縄の人々の間に高い遺伝的親和性があることを示す以前の研究と一致していた。

関西地方は漢民族と遺伝的親和性が高いことが明らかになった。関西人と黄河(YR)またはその上流地域の中新石器時代および後新石器時代古代中国集団との間に顕著に密接な関係があることも見受けられた。

東北地方の個体は、縄文人との遺伝的親和性が顕著に高く、また沖縄の宮古島の古代日本人ゲノム(高い縄文比率を持つ)や韓国三国時代(4~5世紀)の古代韓国人とも高い遺伝的親和性を持つことも示された。

絶滅したネアンデルタール人やデニソワ人から引き継がれた可能性のある遺伝子配列としてはネアンデルタール人由来の約49Mb(100万塩基対)とデニソワ人由来の約1.47Mbの遺伝子配列が検出された。

ネアンデルタール人由来のセグメントは2型糖尿病T2D、冠状動脈疾患(CAD)、安定狭心症(SAP)、アトピー性皮膚炎(AD)、グレーブス病(GD)、前立腺がん(PrCa)、関節リウマチ(RA)など七つの病気と関連する11の領域が観察された。日本人における頻度の中央値は欧州人に比べて21.5倍あった。

縄文人の祖先集団、北東アジアに起源を持ち弥生時代に日本に渡ってきた集団、そして東アジアに起源を持ち古墳時代に日本に渡ってきた集団の三集団の混血により日本人が形成されたという説が、ゲノムの研究から裏付けられた。

より多くのサンプルと遺伝子解析技術を活用することで、よりよい医療ソリューションの提供につながることが期待される という報告がありました。

腎臓がんに、日本人に特有の遺伝子があるという記事があって、過日掲載していますが、このような影響があるのかもしれません。

これだけだと、あまりに漠然としているのと、大方、根拠もなく推理していた範囲の事に包括されてしまう気がします。

たとえば、新型コロナウイルスに罹患したり、ワクチン接種で後遺症が残ったり、果ては死亡したりするような場合のゲノム分析から、事前に危険度を示してもらえるようなところまで、分析を進めて欲しいものです。