膵臓癌と安藤忠雄
膵臓癌を調べていたら、膵臓には頭部と尾部があって、脾臓の側が尾部で、肝臓や十二指腸側が頭部とされていることを知りました。
一般論として、尾部のほうが深刻度が低いと書かれていました。「膵臓癌」というと、そもそもかなり重篤という認識でしたが、さらに調べると安藤忠雄さんは、その膵臓を10年ほど前に全摘しているのだそうです。
精力的に世界を股にかけて活躍しているそうです。2021年に開館されたパリの美術館の記事がありました。
何がよくて、何が悪いのかの評価などはできませんが、少なくとも安藤忠雄という人の生き方には学ぶべきところが多いでしょう。
荘子に言わせると「自然」とは「自ら然る」ことだそうです。つまり、才能がある人は、それがどういう境遇であれ「自ら然る」ように生き、自分が生まれたときに得られたものに適うような生き方をしていくのでしょう。
プロのボクサーから世界的な建築家になることも、その意味では驚くことでもないのかもしれません。
膵臓を全摘しても、このように世界的規模で活躍できることを体現していることは、疾病を抱えている人にとっては、希望を与えてくれています。
フランス語の動画がありました。何を言っているのかはわかりませんが、安藤忠雄をたたえていることは間違いがなさそうです。フランスにだって優秀な建築家がたくさんいるでしょうに、グッチ、サンローラン、バレンシアガなどを抱える世界的ラグジュアリーグループ「ケリング」の創業者であるピノーさんが、安藤さんを指名してくれるのも、ピノーさんの感性に刺さるものがあるのでしょう。
安藤忠雄さん。生き方、生きることを考えさせてくれました。