高血圧を考える

2000年までは上が160、下が95以上を高血圧としていた。そこまでは薬を使わなかった。

ところが2000年になった途端、突然、上が140、下が90以上を高血圧とすることとなった。望ましいのは上135、下85ぐらいであるとしたため、いきなり高血圧患者が増えることとなった。

薬を飲んでいなくて極めて健康な人10,000人を調べたら、上が147、下が94までは正常とみなせるようであった。

100歳以上で健康な人を調べたらだいたい、180~220くらいあったという。コーカサス地方に行ったとき100歳くらいの爺さんたちはみんな200くらいあったという。

歳をとると血管に動脈硬化が起きて血液が通りにくくなる。そこで血圧を上げて全身へ血液を送ろうとするから血圧が上がる。動脈硬化の原因としては欧米食がある。

50年くらい前は、高血圧には利尿剤を処方していた。小水と一緒に塩分を排出していた。塩分が血液に入ると塩分による吸湿性で水分を集め取ってしまう。そうすると血管中の血液量が増加するので心臓負担で血流を流すことで血圧が上がる。

結局血圧を上げているのは水分であった。そこでかつては「フルイトラン」という降圧利尿剤を使っていた。

5年ほど前にアメリカで、高血圧用の薬が様々出ているけれど、フルイトランがいいという発表があった。

ようするに血圧が上がる原因は「動脈硬化」と「血中の水分」であるが、もう一つは「ストレス」による。ストレスに対抗するホルモンが内分泌されると、このホルモンによって血圧が上がるため。これは生存に関わる身体機能。

ここまでが、西洋医学の大方の理解であるが、じつは、最大の原因は、下半身の筋力の衰えを見逃している。歳を取ると尻の筋肉が落ちてくる。大腿部の筋肉が落ちてくる。

下半身が衰えてくると、腰が痛い、膝が痛い、足がむくむ、足がつる、小便をちびる。目と耳が弱るのと並行している。

下半身が弱ると、血液が下半身に向かわず上体を循環するようになり血圧が上がると同時に脳梗塞や脳溢血、脳出血を起こすこととなる。

結論

150くらいまでは軽々に薬に頼らない。塩分濃いめの食事はやめる。西欧食(肉・油・小麦)はなるたけ減らす。

そして重要なことは下半身を鍛えて筋肉を落とさないようにすること。