「アウターライズ地震」とは何か?

アウターライズ(英語: outer rise)とは、陸から見て海溝の外側にある海底の隆起地形のこと。 海洋プレートが海溝から沈み込む際に折れ曲がるために形成される。海溝外縁隆起帯。アウターライズ地震断層ではしばしば正断層型の地震が発生する。

wiki

wikiの説明の中では「日本大百科全書(山下輝男)」からの引用として、

プレート境界で逆断層型の地震が発生することにより海洋性プレートの沈み込みに対する留め金が急に外されたようになり、プレートの折れ曲がり部分であるアウターライズの浅い部分に引っ張りの力が働くためだと考えられている。

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と説明されていますが、どちらの説明でも「なるほど」とはなりません。

2011年3月11日の震災を引き起こした国内観測史上最大規模であるM9の巨大地震は、海側の太平洋プレートが陸側の北米プレートの下に沈み込む日本海溝付近が震源となり、巨大な津波によって多大な被害が発生したことは記憶に新しいことですが、「アウターライズ地震」は、そのプレート境界から東側で起きる地震だそうです。

やばいのは巨大なプレート境界型地震の後に同程度のアウターライズ地震が発生したという前例が、実際に複数あるとのことです。

日本海溝では1896年の明治三陸地震(M8.2)から約37年後に昭和三陸地震(M8.1)が発生しています。千島海溝でも、2006年のM7.9の地震から約2か月後にM8.2の地震が起きています。

岩手~福島沖のアウターライズ域の海底に音波を照射して調査したところ、地震発生の可能性がある断層を33本発見し「断層の傾斜角や深さから昭和三陸地震に匹敵、あるいは上回る津波が発生する恐れがある」との見立てもありますが、南海トラフに比べると発生確率は低そうですが、来るときは来るので用心する以外に策はありません。

宝くじだって、当たる人もいるから買う人が絶えないわけで確率がどれだけ高かろうが低かろうが、当たる人にとっては100%なわけです。

巨大地震の予知や予言は絶対にできません