「ポートフォリオ」を学んだ
英英辞典では「a large flat case used especially for carrying pictures, documents etc」=「特に写真や書類などを運ぶために使用される大きな平らなケース」のことだと書かれています。
どっちが先なのかは不明ですが「アーティスト、写真家などが作成した一連の写真またはその他の作品」とも訳されます。
はたまた、「金融機関・機関投資家などが所有する各種の金融資産の一覧表。資産構成」とも訳されます。俗に、「ポートフォリオ」というと、この訳が一般的でもあるような気がします。
「バインダー」や「ファイル」というと、過去においては綴じることを通例としていたのに比べて、書類などをひとまとめにして持ち運ぶことの役割を担っていたようです。もう少し立派な「フラットファイル」という感じでしょうか。
「ファイリング」の画期は、書類を厚紙に挟んで垂直にしてキャビネットに収納したことでした。藤田まこと主演の「仕置き人」でも、書類を綴じてあり、しかも棚に平置きしているので、「ファイリング・システム」とはいえそうにありません。
ファイリングの画期は、「書類を厚紙に挟んで垂直に収納」したことであると言いましたが、実際には、そうした収納用のキャビネットを売ることが目的でもあったわけです。
ポートフォリオは、完成品をひとつだけ作るのではなく、提示する相手と状況に応じて内容を差し替えていく、という意味合いがそもそもの根本にある
マイナビクリエイター
語源はイタリア語で紙幣専用の財布のことだそうです。
金融・投資用語としてのポートフォリオは、現金、預金、株式、債券、不動産など、投資家が保有している金融商品の一覧や、その組み合わせの内容(株式の銘柄などまで具体的に)を指しているようです。ようは、リスクを回避して分散投資をするようなことで使われます。
クリエイターにとってのポートフォリオとは、自分の売り込みようの作品集のようなものを意味するようです。営業マンが使う、アプローチブックに似ているなと思いました。
「アプローチブック」とは、自社商品やサービスの概要・利用のメリット・導入事例を一つの資料にまとめた、あらゆるジャンルの営業マンが商談の際に活用するツールです。
ジョンソンパートナーズ
ポートフォリオは、「さまざまな要素を組み合わせたひとかたまりのもの。そして、各要素を自由に扱えるようにしたパッケージ」という意味を持っていることだといえます。
アプローチブックに比べると、「ポートフォリオ」は、少し曖昧(多岐にわたる解釈があるという意味で)な内容を含んでいるようなので下手に使うと誤解を招きそうです。語源からすれば。やはり「金融」は「資産」に限定した使い方がよさそうです。