「日本中学生新聞」というジャーナリズム
「夢洲カジノは止められる」…中学生がたった一人で立ち上げた『日本中学生新聞』という記事がありました。
大阪市の中学1年生・川中だいじさんがたった一人で今年(2023年)3月に創刊したそうです。3日間上京し、自民党、立憲民主党、国民民主党、共産党、れいわ新選組の党本部全てをまわったとのこと。
政党党本部を夏休みにアポなしで訪ねるという、中学1年生にして驚きの発想&行動力。発想力があったとしても、往々にして行動できないのが世の常。発想したら即、行動できることにおいて、見習わなければならない。
小学4年で政治の話をしたら先生に怒られたそうだ。6年生の時、新聞委員会に所属して「選挙に行こう」と書いただけで「政治的発言」とされ、校内提起してもらえなかったそうだ。小学校には思想信条、言論の自由はないようだ。
「僕は日本が唯一の戦争被爆国で原発事故被爆国であるにもかかわらず、なぜ岸田首相が核兵器禁止条約に署名や批准をしないのかがすごく不思議でたまりません」全くだ!
G7広島サミットの取材申請をしようとしたら申請すらできなかったそうだ。
「夢洲は軟弱地盤で、液状化の問題があるほか、一般・産業廃棄物の処分場で、東日本大震災の被災地からの廃棄物も埋まっている。PCB(ポリ塩化ビフェニル)やダイオキシンが含まれる大阪港の浚渫土砂は夢洲の2区と3区に埋め立てられた。健康被害はないのかと大阪府の環境局に電話をした」
大阪府は「環境基準に従っている」「健康被害は想定していない」とのことだったそうですが、川中さんは政府発表を信用していない。自分が納得するまで裏付けを採ろうとしている点で、記者クラブのお手盛りジャーナリストとは根本的に違っている。
こうした発信をすることで、さっそく誹謗中傷を受けているとのこと。
今後の目標は「衆議院選挙の大阪1区の候補者全員の取材をすること」だそうです。
せめて、日本の主要メディアが、川中さんの爪の垢を煎じて飲むようにでもなれば、少しはメディアを通して民主主義が成長できるような気がします。大企業偏重の保守政党が長期政権を誇っているようでは文明開化は程遠い気がします。が、なんでも反対するのが「開明」「進歩」とは、とても思えない。
しかし、重要なことはメディアが劣化しているから政治が劣化しているわけで、それを安芸高田市の市長と市議会のバトルを報じるメディアに対して、石丸市長がメディアの責任を果たすように中国新聞を名指しで非難していることなども、メディアの劣化が政治の劣化に手を貸している構図を明らかにしてくれていると思います。
ジャニーズや電通と慣れあっているようなメディアも、一回、叩き壊して川中君の「日本中学生新聞」のマインドから始めるのがよさそうだと思いました。
保守であれ、リベラルであれ、爺様や婆様の議員は地方・国会を問わず、排斥することが先決。爺様や婆様の線引きは、とりあえず70歳を超えたら立候補できなくすることを法制化するべき。保守か革新かではなく「老」か「若」かで考えることから始めれば、少しは変わってくる。
次は、公務員の中でも「官僚」といわれる貴族化した組織の解体が不可欠。そのためには政治家が実力をつけなければ官僚組織の解体など夢のまた夢でしかない。しかし、客観的にみて、やっぱり、ちょっと難しいかも。残念!