がん治療革命ウイルスでがんを治す
「がん治療革命ウイルスでがんを治す」と言う本を買って読みました。口唇ヘルペスのウイルスの遺伝子を3つほど改造することで難治性の脳腫瘍に絶大な効果があるという話でした。
「G47 Δ(デリタクト(R)注)」の国内製造販売が2021年以承認されています。脳腫瘍においては画期的な効果を発揮しているようですが、開発者の藤堂先生によると他の臓器癌にも有効なようで、杏林大学では藤堂先生とハーバードで一緒に研究していた福原先生が臨床試験をしているとのことです。
「全ての固形がんに共通のメカニズムでがん細胞を破壊する治療法」とのことであり、しかも口唇ヘルペスを元に遺伝子に手を加えて製造するようですので、驚くほど高額にはならない気がしていますので、ぜひとも成功してほしいものです。
ちなみに、日本経済新聞の記事として「デンカ、がん治療用ウイルス G47Δ製剤「デリタクト注」の国内製造販売承認について発表」と言うのがありました。デンカ株式会社が新潟で製造するようです。
NHKのクローズアップ現代に藤堂先生がインタビューを受けていたので診ていたら、血液癌に有効な治療法として「CAR-T」が放映されていました。2019年にチサゲンレクルユーセル(商品名:キムリア)が製造販売承認を取得したそうで、どこが作ったのかなかなかはっきりしないのですが、どうも「ノバルティス ファーマ」が主体的に関係している感じです。
北海道大学の豊嶋 崇徳先生がNHKにも出ていましたし、ネットで調べると結構ヒットするので、ノバルティスが指定する「国内2~3施設」の1施設なのだろうと思います。
治療は、患者の白血球を採取して処理したのち凍結してアメリカの製造施設に送る。所定のプロセスを経てCAR-T細胞(キムリア)が届けられ、患者のリンパ球を減らしてから輸注され、経過観察と言う段取りになるようです。
費用は数千万(5千万とも3千万とも)と言われているようですが確定した薬価は、「32,647,761円」だそうです。悪性リンパ腫に苦しむ患者にとっては金額はともかくとして朗報です。