キネシンを調べる
ホリエモンの出ているYouTubeに理化学研究所の岡田康志さんが出ていて「キネシン」の説明をしていました。ホリエモンの突込みと、隣にいる女性の突込みがうるさいので岡田康志さんだけが簡単に説明している動画がありましたので、それを貼っておきます。
この動画では「キネシン」については全く分からない。
そこで、少し調べてみた。
「キネシンは主にATPを加水分解しながら微小管に沿って運動する性質を持ち、細胞分裂や神経軸索輸送などの細胞内物質輸送に重要な役割を果たしている」と説明されている。
細胞内で膜小器官、タンパク質複合体やmRNAなどのカーゴ(荷物)を輸送することで、細胞の生存、形態形成および機能発現に重要な役割を果たしていて、最近、このキネシンが、記憶・学習などの脳の高次機能、神経回路網形成、体の左右軸の決定、腫瘍形成の抑制など重要な生命現象に関与していることが明らかとなった。
このあたりまでくると、少し雰囲気が伝わってきた感じがする。そこで、あっちこっちを調べてみるとわかりやすく説明している記事もいくつか見つけられた。
生物の細胞の中には微小管という細長いチューブが放射状に張り巡らされていて、細胞はこの微小管を線路のように使って、細胞が生きていくために必要ないろんな物質を必要な場所へと運んでいます。
この「線路」の上を動く運び屋タンパク質のひとつに、キネシンがあります。
アデノシン三リン酸(ATP)は、すべての生物に普遍的に存在する生物のエネルギーのもととなる物質で、キネシンが動くときもATPを使っている。キネシンには、ATPをADPに加水分解する働きがあり、そのときに生ずる化学的エネルギーを力学的エネルギーに変換することでキネシン自体の構造を変化させて、微小管上を動くことができるようになる。
もっと詳しい説明は「『運び屋』キネシンの動くしくみ(2004.8.5)」を読めば、わかるでしょうから、そちらを参考にしてください。
私がキネシンに興味を持ったのは、アミノ酸がいくつあったところで、あるいは核酸がいくつあったところで、mRNAやDNAができたところで、単にタンパク質を作れるようになるだけのことでしかないのに、生命体となった途端に、「動き」がはじまり、そして死滅していくことになる。死滅する速度より生成する速度が速ければ、生命は繋いで行けるわけで、繋いでいさえすれば、いずれは進化もしていける。
つまり、生命とは誕生から死滅までの「動き」であるわけで、物質はあくまでも物質でしかなく「静的」なものなのに、そこに「生命」という動きがあるのはなぜだろうと考えると、やはり、この「キネシン」のような動きの機能が不可欠であるのは、納得できることである。
キネシンがいつできたのかは不明だが、ようは細胞の随所にエネルギーを届けなければならないし、燃えカスというか老廃物を集めてきて吐き出さなければならない。そのためには「動く」物が不可欠なわけで、そんな関心から「キネシン」に興味を持った。