ストローマン論法
相手の意見を正しく引用せず、捻じ曲げて引用し、それに反論するという論法。重要なのは、巧妙に関連する話題に論点をすり替えて、すり替えた論点を藁人形にして釘を打ち込む話法の事。
「論破王」と呼ばれる人が、よく使う話法。
A: 「小学4年生のうちから学習塾に行かせるなんて反対だね」
B: 「なぜだい?」
A: 「4年生なんて、受験勉強なんてするよりも、もっと大事なものを学ぶことが大事じゃないのかな」
B: 「じゃあ君は、子どもの学習の機会を奪うことが正しいというのか?そして、その結果、子どもの人生が大きく歪められることになっても仕方ないという意見なんだな。そんな意見には賛成できない」
「受験勉強よりも大事なことがある」から「学習機会を奪う」として攻め込む。例はたくさんあるようです。
「男たるもの、家族の人生に責任を持たなくては」
「じゃあ、君は、女性は家族の人生に責任を持たなくてもいいというのだな」「男たるもの、家族の人生に責任を持たなくては」
「家族の人生に責任を持っている女性の立場をどう考えているんだ」「正社員の『過剰』保護には反対だ」
「正社員の雇用に手をつけるべきなんて、解雇規制を緩和しろというんだな」
相手がストローマン的な引用をした時には、すぐさま指摘すしなければならない。指摘をしないと、自分がその間違った引用を認めてしまったと周りに受け止められてしまう。
このような論点ずらしを意図して使うなら「詭弁」という。意図せずに使うなら「誤謬」という。
どちらにしも、ストローマン論法を使う相手に出会ったら、言い合っても時間と労力の無駄になるので「言ってることが分からない」といって、距離を置くことがいい。
最近では、ヒロユキと米山議員の論破大会のような動画があった。ヒロユキが持ち出す話題を米山議員が一つ一つ論破してヒロユキを追い詰めていくと、ヒロユキは過去に米山議員が新潟県知事の時に援交問題で県知事を辞任した例を持ち出して攻めようとする。つまり、明らかな論点ずらしをして、なんとしても相手を攻め落とそうと躍起になるという、いかにも中身のない論破王らしい惨敗ぶりをさらしてしまった。
このように、議論している話題と無関係な話題を持ちて出し相手をやり込めようとするのもストローマン論法である。
この件は、明確なヒロユキの負けであったが、おおよそ、ヒロユキの論破の手法には共通するものがあるのかもしれないので、人をやり込めている時の論点ずらしをよく観察してみようと思う。
議論などは、とどのつまり、ドーパミンのなせる技でしかなく、議論することに価値があることは少ない。テレビやメディアは「わずかなこと」「さまつなこと」は許容しないため、「論破王」のような芸人が誕生してしまう。
自分のささやかな人生の経験からいうと、優秀な人間はおよそ言葉が少ないものだ。言葉が多い人間は、優秀だと思っているのは当人dな毛のことが多い。例えば政治家。