パンチドランカー(慢性外傷性脳症)を追跡

アメリカンフットボール、アイスホッケー、ボクシング、総合格闘技など、接触が多いコンタクトスポーツの選手のほか、軍人や家庭内暴力の被害者など、繰り返し頭部に外傷を受けた場合でも発症する

National Geographic

米オハイオ州にあるクリーブランド・クリニックで6年間にわたって選手の認知機能と脳構造の変化を追跡したそうで、被験者130人のうち50人に兆候が現れていた。

兆候とは「認知能力の低下のほか、脳の一部が委縮し、他の部分が膨張するといった脳構造の変化」のことだが、なぜそうなるのかはあまり理解されていない。

基準に該当した50人の脳は、時間の経過とともに類似する変化を示した。脳の容量に関しては、脳の様々な領域で似たような変化が起こり、また、認知能力の低下も見られた。この変化のパターンを早期に発見できれば、慢性外傷性脳症の早期発見にも繋がり、ゆくゆくは治療法にも繋げていくことができるだろう。

紀元前4000年ごろの古代エジプトの象形文字から軍隊で使われていたことが判読されており、クレタ島の紀元前3000年ごろのエーゲ文明の遺跡からも、ボクシングの図が書かれた壺が発見されている

wiki

ローマ時代に入って奴隷同士が鉄の鋲を打ち込んだ武器のカエストゥスを拳に着けて、コロッセウムなどで見せ物として行われるようになり、観客を喜ばせるためにどちらかが死ぬまで戦わせたが、西暦393年に残忍すぎたため禁止されたというけれど、ローマ時代の終わり頃になるまでは「残忍」とは認識されていなかったということ。

パンチドランカーに似ている疾病に「白蝋病」がある。チェーンソーや削岩機などによって生じる強い振動を、長時間受け続けることで発症する可能性がある。振動によって手足の血管が収縮し、血の気が引いたように手足の色が白くなることから、見た目がロウソクの蝋のようなので「白蝋病」という。

オートレーサーやラリードライバーが発症することもあるとのこと。根本的治療法が確立されていない。

振動ではないけれど、「塹壕足」という疾病もある。「寒冷、湿潤、不潔な環境に足が長時間さらされることで引き起こされる症状」これも血液供給低下が原因。塹壕足は16℃以下の環境に少なくとも13時間以上晒されることで起こり得る。そうした環境に晒されることで毛細血管の機能低下と壊死が起こり、周囲の組織の病変につながるとのこと。

日本軍の戦争では、どうだったのかの記録を目にしたことはないけれど、自衛隊でも塹壕足は発症している。靴は防水浸透性素材のゴアテックスが内張りに使われている高機能な靴なのに、靴の中に迷彩服ズボンのすそを入れるからズボンから伝って水が靴の中に入るからだとか。

岸田内閣も増税してまで防衛予算を増額するということは、敵国(ロシア、中国、北朝鮮)に対して抑止力にするほどの軍備と軍隊が不可欠である。

軍隊である以上、規律は必要だが合理的な意味のない規律で統率しようとするのは、高官たちの浅はかな考えでしかなく軍隊も実質を重んじなければならない時代になっている。塹壕足で戦えなければ大いなる損失になる。