人類最初の文字

「楔形(くさびがた)」文字が人類最初の文字とされている。

筆記には水で練った粘土板に、葦を削ったペンが使われた。最古の出土品は紀元前3400年にまで遡ることができる。文字としては人類史上最も古いものの一つであり、古さでは紀元前3200年前後から使われていた古代エジプトの象形文字に匹敵すると言われている。

使用されているうちに単純化&抽象化されて起源前2500年ころには1000文字程度になり、紀元前2000年ころには400文字程度から200文字程度になったとされている。

そのあたりから、各地の独自の文字に発達していったらしい。シュメール人が磨き上げた楔形文字本来の音節文字(表音文字)的な性格は、他の語族の言語話者には使い勝手のよくない仕組みだった。

その後、音節を表す音節文字と、意味を表す表語文字の両方を具備していくようになる。日本語が、まさに表音的であり、かつ表意的であることに比べることができる。

楔形文字は、3000年にわたる歴史の中で抽象的な記号へと進化していった。しかし、文字が生まれるおよそ1000年前からメソポタミアの商人たちは、商品が入った粘土製の容器に、その中身や量、行き先などを記した印章を押していたという。

渡来人は弥生時代から日本に来て稲作や機織りなどを文化を伝達していた。縄文時代からも来ていたとされている。その時代にはすでに中国では文字はとっくに使用されていた。にもかかわらず、日本に来る渡来人が、日本に漢字を伝えなかったとは考えにくい。

まして、商人が文字を使わずに商売しているようには思えないが、仏教が伝来するまで日本には文字が無かったこととなっている。物々交換だからといって価値の交換なのだから、相場とかの管理もすべて記憶だけでやっていたとは思えない。

ただし、アベノマスクの発注に関わる企画や見積もりや納品などの一切のドキュメントはメール以外になく、そのメールはメールボックスがいっぱいになったとかですべて削除されていたそうだ。6000年前のシュメール人以下の管理で500億円以上の発注をしているのだから官僚の管理能力は驚異的だ。

3世紀末 - 6世紀、古墳時代にはヤマト王権に仕える技術者や亡命者として朝鮮半島から人々が渡来したと言われている。仁徳天皇陵は日本書紀によれば4世紀につくられてことになっているので、朝鮮半島からの渡来人の土木技術が使われたことだろう。そこで文字を使わずにあれだけの巨大な土木事業を完成させることは難しいように思うが、謎が深まるばかりだ。