低体温化が進行
60年以上前の日本人の体温は36.8±0.34℃だったのに比べると、明らかに低体温化が進んでいる。60年経って、体温は0.5度下がっている。
体温が低下しているといえる理由は、空調設備が整ったこと。エアコンの使用で、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるようになったけれど、夏は暑く、冬は寒いのが自然なことで、動物はそれに合わせて生きてきた。
また、他の理由として考えられるのが、朝起きて、朝日を浴びて生活がスタートし、夜になれば寝るというサイクルが夜遅くまで起きているという生活リズムが体内リズムを変化させていることも考えられる。
ストレスも血管に影響を少なからず与える。あるいは、鎮痛剤や解熱剤の使用も体温低下につながる。
一般的に体温は筋肉によって作られるので、小柄な人や細身の人は熱を作りにくい傾向がある。
欧米人は真冬でも半袖・半ズボンで歩いているのは、鈍感なのではなく、体温が37度台だからと言われている。恐竜が大きくなったのも体積に比べて表面積が相対的に小さくなるからだ。
大きさを10倍にすると、堆積に比べて表面積は10分の1で済む。これで、恐竜も北方の人間も大きくなった。逆に暑い地域では、大型になることは不利になる。
象があれほど大きいのに、暑いインドやアフリカに生息しているのには適応した理由があるのだろうけれど、これについては別途調べる必要がある。
体温が下がっているのも適応なのだろうけれど、低体温がゆえに不調であるなら、何かを改善しなくてはならない。まずは人工的な温度の環境に身を置かないことだが、夏は熱中症になる懸念が高まる。