睡眠薬と脳の掃除

睡眠薬の効用

「天疱瘡」になって、ステロイドの影響で睡眠障害が出たので睡眠薬を処方してもらっている。

脳は睡眠中に脳内にたまった有害な老廃物を洗い流しているそうだ。ところが、一般的な睡眠薬が脳の掃除の妨げになる可能性があるという論文が出た。

論文の概要

  • ノルアドレナリンの放出により「微小覚醒(micro-arousal)」が起こると、脳の血管が収縮する。その結果、血液量が減ると、脳脊髄液が大量に流れ込む余地ができる
  • ノルアドレナリンが減少すると、血管は緩んで拡張し、老廃物を多く含んだ脳脊髄液を脳から押し出す
  • 血管の拡張と収縮は、約50秒周期のリズミカルな振動
  • この振動が、ノンレム睡眠中にグリンパティックシステムの全体で脳脊髄液を流していた

ところが、一般的な睡眠薬を投与されたマウスでは、ノルアドレナリンの振動が著しく抑えられ、脳脊髄液の流れが滞っていたという。

デエビゴ

今、処方してもらっている「デエビゴ」という睡眠薬は、薬物依存性が低く、レム睡眠を誘発してくれて長期使用にたえられるとは書かれている。

睡眠薬を常用すると認知症のリスクが高まる可能性があることが研究で示唆されている。

睡眠薬を使う睡眠は、自然睡眠とは違うものであることに留意が必要だ。なんであれ、効き目のある薬である以上、効果と同時に副作用は付き物だ。

メリットとデメリットとで、メリットが多ければ使うし、デメリットが多ければ他の選択を考える。

注意事項

細菌は読まなくなった日経サイエンスで、特に海外からの翻訳論文に多くある傾向で、イラストなどにお金をかけてまことしやかに作って在り、論文も結構な長さで書かれているけれど、一生懸命読むと結論があいまいなものが多い。

逆に、安心して読めるのは日本人の学者による論文。

この睡眠薬の話も「結論」ではない。「疑い」「可能性」「継続研究」のような段階のもの。