笑える話
Chromeのトップ画面に記事のタイトルと概要が表示される。YoHooのニュースは芸能関連が多くて辟易とするので基本的にはChromeのトップ記事を眺めている。
1月1日元旦のトップに「DIE WITH ZERO」という本の話が出ていたので、横文字のタイトルの本が台東区にあるのだろうかと思って図書館を調べたらありました。
2020年の本だそうです。台東区には、なんと5冊も所蔵されていて、しかも「72人待ち!」
ルールは1から9まであって、「①今しかできないことに投資する、②一刻も早く経験に金を使う、③ゼロで死ぬ、④人生最後の日を意識する、⑤子どもには死ぬ前に与える、⑥年齢にあわせて金、健康、時間を最適化する、⑦やりたいことの賞味期限を意識する、⑧45~60歳に資産を取り崩し始める、⑨大胆にリスクを取る」
つまり、稼いだ金は使いきってから死ねということ。タイトルを見れば、本を読まなくても大方見当はつく。
笑えるのは本の内容ではなく、72人も待っていることである。こんなに多くの人が本を参考にして「ゼロで死ぬ」ことを願望するほどの資産を持っているということなのか?。
逆を言うと、資産を持っている人こそ、死ぬときの効率的相続を常に考えてプライベートバンクやファイナンシャルプランナーなどに相談しているだろうし、資産も株だけではなく不動産や金などに分散投資しているはず。
では、どういう人が「ゼロで死ぬ」つもりなのだろうか。特段、やりたいこともなく、取り崩すほどの資産もないとするなら、こんな本を読もうとはしない。
「なぜお金を増やすのか」という問いがあったが、お金を増やすのは、お金にお金を増やさせることができるからである。1億を2%で運用出来たら毎年不労所得が200万円はいる。手取りは160万円。
25年放置しておけば1億円は1億6千万円になり、50年放置しておけば2億7千万円になっている。
これが3%の成長なら25年後には1億円が2億円になっており、50年後には4億4千万円になっている。
だからお金を稼ぐということは、稼ぎ続けることではなく、手元資金をいかに早く形成するかであって、あとはお金にお金を稼がせれば、好きなことに時間が使えるわけだ。
会社に入って初任給20万円とかで、名目だけの係長や課長で定年になるような働き方では、「生きることとは稼ぐこと」と同義語でしかない。「生きることとは活きること」であって、そのためにはいかに早く元手を作って引退するかでしかない。
江戸時代は、そんな生き方をしており、いかに早く息子を一人前にするか娘に養子を迎えるかして家督を譲り、「隠居」する生き方を実践していた。家督を譲った時点で「LIFE WITH ZERO」を実践して余生を過ごしていたわけだ。