組織文書を考える
詳しい話は詳細に調べているわけではありません。YouTuneやネットのニュースで参照できる範囲の話です。
最近、放送法改正に政府の圧力があったのかということが発端として、国会議員が行政文書を提示して、当時の総務大臣を糾弾するという「事件」が起きました。
ここで、いくつかの疑問を凡愚なりに並べてみたいと思います。
- なぜ、行政文書管理簿に登録されていない行政文書を議員が持っているのか
- 総務省では行政文書であると明言したが「当該行政機関の職員が組織的に用いるもの(誰が閲覧したのか)」であったことを客観的に証明できていない
- 「厳重取扱注意」とされている文書が流出されている
- 「厳重取扱注意」という指定があったが、「取扱注意」と「厳重取扱注意」の違いの根拠や、そうした指定をする理由、また、指定を裁可した役職と人名が不明である
情報請求された時に見せたくない文書は恣意的に「取扱注意」にすることができるのは不都合! - 行政文書であっても不正確なものもあるとの答弁があったが不正確な行政文書を行政機関が保有し管理している理由についての追及がされていないこと
不正確なメモ書きを後からいくらでも追加できることになる
「組織」をChatGPTに問い合わせると、
「組織とは、人々が共通の目的を達成するために協力し、相互に関連し合って構成された、形式的な枠組みのことを指します。組織には、権限、責任、役割、目標、方針、手順などが明確に定義されており、それぞれのメンバーはそれに従って行動します。」
ChatGPT
「権限、責任、役割、目標、方針、手順などが明確に定義」されているとしており、「定義」は当然ながら口頭ではなく文書によって規定されているはずです。行政機関なら、法律によって規定されているはずですが、放送法に関する国会でのやり取りを見ていると、法的根拠の追及が甘い感じがします。
組織は「職務」によって稼働しています。職務の内容は明確に規定されているはずであり、基本的には職務を遂行すれば「結果」があるはずであり、一般的には職務遂行の経過や結果が文書化されるはずです。
行政文書は外形的に決まるとしていて、「当該行政機関の職員が組織的に用いるもの」が基本的な要件にだそうですが、「組織的」に用いることは必ずしも「複数人」が用いる必要はなく、組織としての職務を遂行する結果として作成されて文書は組織文書となるはずです。
それよりも「外形的」には、作成日、作成者、宛先は不可欠で2枚以上になるならノンブルを付けること。保存期間には明確な基準が必要で、その個別文書はどの文書ファイル(フォルダ)に編綴されるのかのようなベーシックな基準が組織文書の構成要件になるはずです。
複数人が使用したのであるならば、その記録は不可欠である。
行政文書とは、民主主義の根幹をなすものでChatGPTに問い合わせても「公共性」「公平性」「明確性」「正確性」「記録性」が外形的要素であるとしています。
つまり冒頭で伝えた放送法に関する国会での茶番においては、「組織文書」としても「行政文書」としても、内容以前の問題として外形的基準を満たしていないことが明らかだということです。