近畿大学によるウナギの完全養殖

近畿大学と言えば2002年にクロマグロの完全養殖に成功。

ウナギの完全養殖にとりかかったのは50年前だとか。2015年に発表したのはウナギ味のナマズ。

2023年7月に、養殖で卵から育てたウナギの精子と卵で人工授精に成功した。ウナギの仔魚がふ化した。

とはいっても市場に流通するまでのめどはたっていないとのこと。

シラスウナギまで作るコストと数量が、天然とは比べ物にならない段階にあるので、現時点では商業的な段階ではないとしているけれど、養殖したウナギから生産した仔魚が生まれているので、後は改良するだけの段階にあると言えそう。

二ホンウナギは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「絶滅危惧1B種」に指定されている。絶滅が危惧される原因として考えられるのが、乱獲とされている。

うなぎ漁では、ほとんどの場合、成魚になる前の稚魚(シラスウナギ)の段階で捕獲して、大きくして食べてしまうのだから、当然の帰結として絶対数が減少する。

スーパーで少し安めのウナギといえばことごとく「中国産」。乱獲しているのは中国なのかも。それで、安く日本に来アバヤ機で入ってきて絶滅するなら、商業(経済活動)とは愚かな仕組みだ。

捕獲が禁止されるのも時間の問題。よって、近畿大学の完全養殖には大いに期待したい。