都庁プロジェクションマッピング
これに50億円かけたそうである。金が余っていれば何をしてもいいのである。オリンピックで逮捕者まで出して指名停止になっている電通の子会社の受注だからいいのである。
48億円を1200万人で割ると一人当たりの電通への貢金は「400円」。
何かと話題の安芸高田市では、小中学校の給食を無償化しました。その費用が1億2千4百万円ほどだそうです。
電通への貢金2年分で、安芸高田市の小中学校の給食を約40年分無償化できたわけです。
「金があるから何でもできる」は事実です。逆に「金がなければ何にもできない」ことも事実です。
今の世の中は消費税を上げる都度に法人税を下げ、株を持っている人はいら儲けても20%以上の税金はかからないそうです。個人資産、法人内部留保、国の保有する資産を合算すると1京円、つまり1千兆円の10倍の金があるそうです。
地方は疲弊していて、都ではプロジェクションマッピング。これって、奈良平安時代に飢饉があっても平安貴族や皇族が遊び惚けていたのにも似てきているような気がします。
こんなことに予算を使うことに異を唱える議員や都の職員がいなことは驚異的です。漢学が麻痺しているとしか言えません。
一回御破算にしなければ、意識が変わらないでしょう。
期せずして島根県の丸山達也知事(東大卒・総務省)がいうには、もし彼が都の職員だったら、「こんなのやったらダメでしょう」といって、すぐに飛ばされてしまうだろうと言っています。
丸山さんによれば、このプロジェクションマッピングに48億を掛けたことは「アンビリ―バブルの3乗」と言っています。
(1)よくこんなことに自分の金でもないのに48億もかけることがいいことだと考える人がいる、(2)議会に提案する人がいる、(3)議会で承認する議員がいる
これで「アンビリ―バブルの3乗」だそうですが、もう一つは電通と博報堂が子会社を使って企画し、提案し、受注し、実施しているという濁り切った構図です。都の職員の天下りが絡んでいることは間違いがないでしょう。
万博の輪っかと似ていると思います。プロジェクションマッピングは形が残らないだけで、無駄なお金としては次元が全く同じです。「(1)よくこんなことに自分の金でもないのに350億(48億)もかけることがいいことだと考える人がいる、(2)議会に提案する人がいる、(3)議会で承認する議員がいる」という構図は全く同じです。
結局は有権者の知能が低いから、議員貴族や官僚貴族の放埓を抑止することができなわけで、民主主義はこのようにして破綻していく手本のようなものと思います。
自分たちは最強で最高の知恵者であると標榜しているアメリカだって、大統領候補となると年寄か脱法白人主義者しかいない現実をみると、テクノロジーやサイエンスやエンジニアリングとは違って、政治の世界は有権者の最大多数で決まるという仕組みを変えない限り、民主主義が最良の選択とはいいがたい。
テクノロジーやサイエンスやエンジニアリングは、スポーツと同じく競争原理が働くが、官僚や政治家の競争原理は権力闘争であって、それは地域にいくら金をばらまくかと世襲によって決まる。職務における適正や才能や知識とは無関係であるから、よって民主主義が低調になることは当然の帰結だ。