高齢とよぼよぼ
生物の細胞には分裂の限界があり、ボケようがボケまいが、病に罹患しようがしまいが、いずれは死んでいく。心臓と神経細胞だけは例外のようだけれど、とはいえ、心臓は20億回あたりが限界のようだ。
拍動1分に60回とすると60歳あたりが限界と言うけれど、実際には85歳くらいだから27億回あたりが限界になる。
記事では、老化すると老化細胞を殺して除去するような機能も低下してくる。そうなるとサイトカインが登場してくるが、量が増えてくると免疫反応も低下させる。その結果として臓器の機能も低下してくる。
マウスの実験では残留老化細胞の細胞死を誘導する実験には成功している。人間がマウスになるか、マウスで有効な処置を人間に適応するかにかかっている。
高齢でも元気な人は自然に老化細胞が消えているので炎症値が低いようだ。
平均寿命が大幅に伸びたのは乳幼児の死亡率が大幅に改善されていることが大きく寄与している。今では100歳以上の人が9万人近くいる。その一方で、115歳を超える人は全世界で有史以来、70人程度しかいない。
つまりは、このあたりが限界になっている。
110歳以上の人のゲノムを調べても、長寿の秘訣は見つけられていない。双子の研究結果では、遺伝的要因は低いといわれている。75%が環境要因で、遺伝的要因は25%程度のようである。
つまり、双子が同じころに死ぬのは4組に1組だけであるということ。
老化に深く関与するのは、修復酵素であり、この修復酵素をうまく活性化し続けられればDNAの修復能力が向上するはずである。
果たして、神の領域をすでに凌駕している医薬が、さらに神の領域へと高みにあがれるのか? はたまた、バベルの塔になるのではないのかが見ものである。