4万6千日の功徳

7月10日は観世音菩薩の功徳日である。平安時代は、18日だったそうであるが室町時代になると功徳日となり、浅草寺では7月10日にお参りすると4万6千日分の功徳があるという。

江戸時代は我先に功徳を得ようとして前日の9日から参拝者であふれることとなった。芝の愛宕神社では4万6千日の縁日に鬼灯(ほおずき)の市が立つと浅草寺でも鬼灯市が立つようになった。

朝からマイク使って読経していた。何だろうと思ったら「4万6千日」だった。

この大仏は1700年ころに作られた。江戸神田の鋳物師によるもの。

大仏の隣に置かれているのが「宝篋印塔」で、1761年の鋳造。やはり神田の鋳物師によるものだとか。そばに近づくと殴られそうなので、遠巻きに写真だけ撮らしてもらいました。

こちらは、お隣の浅草神社。「夏詣」だそうです。10年くらい前にバックしてきた車が右の柱にぶつかって鳥居が落ちたことがありました。

「茅の輪くぐり」。こちらは6月30日に行われる「夏超の祓(なごしのはらえ)」で心身を清めて災厄を祓い、無病息災を祈願する。

由来はスサノオノミコトが泊まった宿の主に、茅の輪を腰に付ければ疫病から逃れられると教えたことから江戸時代には、今のように潜り抜けるものになった。

信仰もしていないのに御利益だけ欲しがるのもいかがなものかと思って、写真だけ撮って素通りしました。

成田山新勝寺に「一切経堂」というのがあって「一切経」約五千巻が納められた輪蔵(回転式の経蔵)があり、それを回すとその経蔵に積んであるお経を全部読んだことになるというので、ずいぶん前に回したことがありました。その後、有料になり、さらにその後、中に人を入れなくなっているようです。

7月10日にお参りすれば4万6千日の功徳があり、茅の輪をくぐれば無病息災で、輪蔵を1回まわせばお経5千巻読んだことになるというのは、自堕落な庶民に向けたサービスなのでしょう。

鬼灯は、江戸時代には子供に向けた薬だったようですが、ChatGPTでは「利尿作用」「抗炎症作用」「抗酸化作用」「血圧降下作用」とありますが、「科学的な研究や臨床試験によって確認されたものではない」とのことです。

「ほおずきの実を水で鵜呑み(丸飲み)すれば、大人は癪(なかなか治らない持病)を切り、子供は虫気(腹の中にいると考えられた虫による腹痛など)を去る」という民間信仰があった

浅草寺

それを結び付けたビジネスマンがいたのだと思います。夏にウナギが売れなかったのを土用に結び付けたビジネスマンもいたし。