安藤忠雄のYouTubeを正月から見る
元旦の朝にYouTubeを見ていたら安藤忠雄の自己語りが出てきたので見ていました。
勝手な分類になりますが、建築には2種類あると思っています。「建設」的な建築物と「造形」的な建築物。それにかかわる設計者を敢えて分類すると「建築士」的な設計者と「建築家」的な設計者になります。
「造形的」と言っても建築物には役割があるので、純粋造形や奇を衒うような造形ではなく、役割を十全に果たさなければ無価値(あるいは負価値)になります。そのうえ、法律の規制もかかるし構造や設備、そして維持メンテナンスも考えなければなりません。
つまりは純粋な「造形」ではありえず、とはいえ、造形である以上、人々の琴線に共鳴や感動を与えることができるという芸術と工学の限りない融合を表現できるのが「建築」であり、「建築家」であると考えています。
世界的に有名な「建築家」にル・コルビジェ、ルイス・カーンとか、昨年亡くなった磯崎新や白井晟一たちに類するのが安藤忠雄と言えます。
安藤忠雄の言葉としていくつかピックしました。
(日本人が忘れたものとして祖父の家を改築に来た大工の思い出として)
工夫に工夫を重ねて出来上がった時に楽しそうな顔をしている
才能のない人たちが自分の実力と関係なく学校を卒業して、その職業を行っている
地球は大きいけれど、小さな、いろいろな人たちの生活がある
原点から戦う
徹底的に戦う
原点から戦わなければ、この小さな事務所では何もならない
工夫に工夫を重ねて、出来上がった時に、楽しい顔ができること。そのために原点から徹底的に戦う「気持ち」はあるのですが、今に至るまで「行動」が伴っていませんでした。いまさらですが、徹底的に戦う相手として「風車」にでも戦いを挑んでみようかと少し思っています。
年初に安藤忠雄のYouTubeを見るように諭されたのも、何かの啓示と思って、まずは「原点」を探し、煎じ詰めるところから始めてみようと思っています。