旧石器・縄文時代の平均寿命
正確なデータがないので骨などからの推定になるが、旧石器~縄文時代の日本人の平均寿命は13~15歳だったとされる。ほかの霊長類よりも短かったのは、狩猟などの事故死や、病気・栄養不足による乳幼児の死亡率が高かったため平均は低くなる。
幼少期を生き延びられれば出産・子育てをして30、40代まで生き延びることはできた。幼少期を生き延びた人たちは多産であり、多死であったこともあって進化を急速に加速させたという見方もできる。
弥生時代に入ると大陸から稲作が入り人々は定住をし、社会生活をすることとなる。平均寿命は20歳くらいになり、人口も増えてきた。
平安時代の平均寿命は31歳とされ、室町時代には戦乱や飢饉、政治不安などから16歳まで下がってしまっている。
江戸時代には社会も安定し、38歳まで平均順票が伸びた。家康は73歳まで生きている。
明治大正時代の平均寿命は女44歳、男43歳。令和になると女87.5歳、男81.4歳と過去最高になっている。
この100年で寿命が倍に延びており、他の動物では見られない現象である。
大きく寄与しているのは、乳幼児の死亡率が極限に近いくらい低下していることが大きい。その他としては栄養事情と公衆衛生があげられる。
とはいえ、85歳を過ぎると、急激に死亡率が増えてくる。これは「生理的な死」の時期を示しており、老化によって死ぬことを意味している。
100歳を超える人が8万人を突破しているが、だからと言って115歳を超える人は数えるほどしかいない。つまりは、85歳を過ぎると急激に死亡が増え、115歳が限界だと推定することができる。
なぜ、人間が他の動物とかくも違うのかといえば、文明を持ったことといえる。その文明は兵器を作り、環境を破壊し、感染症まで生み出して絶滅へと導いている。