「政党交付金」とは、なんぞや
旧NHK党(政治家女子48党)に、今年度は3億3443万円が支払われるのだそうだ。それを掘り下げるという記事があったので、さらに自分にわかるようにまとめてみる。
お題目としての目的は「健全な民主主義がどうしたこうした」となるのは自明のこと。
総額が315億円強(国民一人当たり250円)。受け取れるのが「政党」。政党要件としては「国会議員が5人以上」か「直近の国政選挙で2%以上の得票(選挙区か比例のいずれか)」。旧NHK党(政治家女子48党)は、そこを狙って、政治に無関心な層を掘り起こせれば換金システムが作れると考えたのかもしれない。
内紛が起きなければ慧眼であったと言えそう。
実際の計算方法については、細かな数式があって総務省のサイトで閲覧可能。
衆議院465人、参議院248人。合計713人で315億円を山分けすると、ざっと一人当たりの取り分は4千4百万円。
国から政党にお金をあげれば、政党もしくは政治家が汚辱にまみれることはないだろうという大御心だった。と言っても決めたのは政治家と官僚なのだけど。
「使途については制限してはならない」と抜け道を作り、とはいえ「国民の信頼にもとることがないように適切に使用する」とはしている。と例によって抜け道はいくつか用意されている。当然、課税対象にはならない。するはずもない。
議員には歳費(給料)のほかに年2回のボーナスでおよそ2千2百万円。さらに怪しげな「文書交通費(いまは「調査研究広報滞在費」)」が1200万円。
その上、秘書3人は国費で支弁。その上、「会派」に対して一人月額65万円の立法事務費ももらえる。
そのうえ、議員を10年以上やると年金が入る。掛け金126万円(年)で、受給は412万円から。「から」というのは、在職1年増える都度に年額8万円強が加算される。在職53年の小沢一郎さんだと年760万円くらいになる。
政治家より、はるかに頭がいいことを自負している官僚は、事務次官の年収がおよそ2400万円で退職時におよそ7600万円の退職金。
彼らの自負では上場企業の経営幹部より上流の仕事をしているのに、この給与ではおかしいだろうということで、天下りして辻褄を合わせている。しかし、「上場企業の経営幹部より上流の仕事をしている」というよりは、この体たらくの政治家に額づいてきておいしい思いをさせてきた代償として天下りは当然の権利だと思っているのだろう。
その気持ちはよくわかるが、政治と官僚は、途上国さながらな様相を示している。これで、先進国でいられるのだから、ある意味大したものだが、国民が目覚めれば、いつまでも続けられるわけでもないだろう。