光合成による水の分解

光合成がどのような仕組みで行われているのかについては、まだ正確にはわかっていない。光合成は太陽光を利用して二酸化炭素と水を糖に変え、廃棄物として酸素を放出する。

光合成のおかげで地球は酸素の供給を得られている。酸素は水を分解することで放出される。植物が水を分解する目的は「電子の放出」なのだそうだ。

光のエネルギーを得、段階を経て酸素分子が作られるわけだが、最終段階は一気に起こるわけではなく、さらに細かなステップが用意されているようだが、まだ、詳細には分かっていない。

仮説であるが、二つの水分子が結合して過酸化水素になって、水素が排除されることから酸素が放出されるのかもしれないと推理している段階のようだ。

分解するタンパク質の複合体が、水分解反応に関連する最小の粒子に至るまで精密な制御を行っていることは分かっている。

光合成は25億年以上前にバクテリアとして進化したが、どのように進化したのかは分かっていない。自然界はこの方法を一度しか見つけていないことも驚き。最初から完璧であったということ。

酸素の放出を伴わない光合成もあるが、こちらは硫化水素から電子を供給されている。無酸素性の光合成は、酸素供給型の光合成より古くからある。水を分解さえできるのであるなら、水は地球上でもっとも得られやすい物質でもある。

光合成は、バクテリア、藻、野草、木に至るまでのあらゆる植物によって行われているが、そのプロセスは驚くほど進化していない。

水の分解が多大なエネルギーを要さずにできるようになれば、グリーン水素が手軽に得られることになる。