生成AIでゴミサイト急増
広告収入目的の「MFA(Malicious or Fraudulent Website:悪意ある詐欺的なWebサイト)」と呼ばれる低品質なWebサイトで、生成AIの導入が進んでいる。
AIでコンテンツを大量に作成した信頼性の低いニュースサイトに大手ブランドの広告が配信され、資金源になっている。その90%はグーグルが配信したものであり、グーグル自身のポリシーに違反しているという。
グーグルは配信元であって、そこにお金を出しているのがスポンサー。結局はスポンサーのチェックが甘いのと、グーグルに依存するしか広報手段を持っていないことが、MFAサイト運営者から見透かされている。
2020年の赤旗によれば自民党は政党助成金から電通に100億円が支出されていたという。それ以外にも「Dappi」という野党攻撃サイトにも自民党から支出が行われていたらしい。
生成AIが作る記事だから「フェイク」であったり、「広告目当ての低品質な情報」と短絡的に断罪はできない。むしろ、悪意あるバイアスを掛けて大量に記事を生成することで世論を操作することも簡単なことで、お金もかからないから、そうしたサービスが登場してくるのも時間の問題。
昨今のYouTubeなども買ってきた動画を加工しまくって、薄い内容を、さももっともらしいナレーションで盛った内容にしている動画や、わざとなのかは知らないけれどあからさまな自動音声の動画も、再生回数と再生時間を当て込んでいることは明白だし、情報が欲しくて検索し、探し当ててクリックすると目次付きでやたらと長く、中間に宣伝が入っているなんてのもざらになってきているのも、安易な収入目当ての場になりつつあるのも事実。
生成AIは、どこかから情報を拾ってきて記事を構成しているので、問いかけが良ければ、それなりに質の高い情報をゲットできる。
逆に生成AIではなく通常に書く記事が必ず質が高い記事になるわけでもない。
そのうち自己研鑽、自己修正する知能型AIが登場すれば人間の書く記事なんて、よほどの想像力がない限りAIに勝てるはずもない。
東京大学の脳外科の先生がいうには、医療の世界は、医療を作るドクターとAIをサポートするドクターに分かれていくという。もちろん、その方が平均的な人間の医師よりも正確な見立てであることは想像に難くない。
誤審したらどうするのかと必ず疑問に思う人が出てくるが、いまの人間医師によるよりは確実に誤審率は減らすことができる。
司法の世界も弁護士も検事も裁判官も、司法を作る人と、AIをサポートする人に分かれていく。もちろん、その方が人間よりも公平で公正になるはず。
政治は、いまのレベルの生成AIでも、人間の政治家よりも、コストがかからないだけましであることは間違いがないし、おそらく民意を汲むことはすでに上回っているように思う。ただし、利権調整AIが必要になる懸念はあるし、人間の政治家の役割は、そこだけのような気がする。