男の25%が75歳までに死んでいる
男の平均寿命は「81.5歳」、女性が「87.6歳」。
65歳の男性は90%が生存しているが95歳になると10%になっている。その間、ほぼ直線的に減衰している。75歳に4分の1が死亡している。85歳で半分が死んでいる。90歳になると生きているのは4分の1だけだ。
その点、女性の65歳は95%が生存しており、なだらかな曲線を描いて減ってくるが、それでも100歳でも7.5%が生存している。
4分の1が死亡するのは82、3歳だ。4分の1になるのは95歳ぐらい。
これだけ聞くと、長寿として生き残ることはうれしそうに見えるが「要介護(要支援含む)」が待ち受けている。
75歳から79歳くらいまでなら男女ともに要介護は10~13%くらいであるが、80歳を過ぎるあたりから女性の要介護率が急激に上昇してくる。80代の女性の3割は要介護になっている。
85歳を過ぎると男性の4割が要介護になるが、女性は56%(半数以上)が要介護になっている。90歳を超えると女性の8割以上が要介護。
この割合であるが、当然のことであるが生存者に対する割合になる。死者も含めると、男性はどの年齢帯でも要介護率は10%を超えることはあまりないが、女性は80代になると死者が約5割で、残りの3割が要介護。介護いらずは2割くらいで、90代になると介護いらずがわずか5%でしかない。
男性の介護率が低いのは、女性に比べてどんどん死んでいくからでしかない。
そこで結論は、男性は死なない努力をすること。女性は介護にならない努力をすること。とはいえ、癌に罹患する確率は年齢とともにあがるし、それ以外にも呼吸器や消化器、神経などが加齢とともにへたってくるが、それらを克服しても最後の関門として「老衰」が待ち受けている。
新進気鋭の経済学者が、若者のために高齢者は集団自決か切腹しろといっているけれど、自決も切腹も支援なしにはできないのが高齢者だ。