久々の「アベノマスク」
もう、「アベノマスク」という悪夢を忘れてしまった人も多いかもしれない。400億円かけた国家的愚策として、歴史に残せる級の茶番だった。
今回の自民党の裏金を暴いた上脇博之神戸学院大教授が業者との契約過程を示す文書を開示するように国に求めた裁判が開かれたようだ。
この世紀の愚策は2020年のだったから、もう4年もたち、命じた宰相はすでに鬼籍に入っているが、だからと言って400億円もどぶに投げたのだから、放置はすべきではない。
この日(2024/10/15)は複数省庁による『合同マスクチーム』のうち、業者と直接やりとりした職員ら3人が出廷しました。しかし、3人とも『やりとりは口頭が基本で、文書は残していない』と答えた
裁判長が『単価や枚数は間違えると大変なことになる。すべて記憶して口頭で報告していたのか』と突っ込みましたが、『そうです』と、やはり業者とのやり取りを示す文書は存在しないとの主張
自身が受け取ったメールについて、『容量が限られているため2~3日に1度消去していた』と証言
しかし、行政文書は、国民から掠め取った税金の使途の公平・公正を証明できるようにするために、法律で保存と管理と、主権者による公開請求に応じられるようにすることは、役所と役人にとっては、「それだけが仕事」と言っても過言ではないことであって、契約も見積もりも発注も記録されていないことには合理性が微塵もなく、「違法性」が明確である。
ちょっと調べたら、南池田中学校の1年生が「アベノマスクは本当に役に立たないのか」という研究レポートを発表している。ウイルスを実験で使えないのでコーンスターチを使ったそうだ。ウイルスの100倍、1個が大きいらしい。それでもアベノマスクはこすりつけなくても通過している。不織布マスクでもこすりつけてもコーンスターチは通過しなかったそうだから性能は確実に劣る。
それ以外に大きさが小さすぎたことや耳紐が短すぎたことや、挙句にはカビが生えていたり虫がいたりと散々なことになり、その上、在庫に倉庫費用が掛かるのが無駄だとして無料で配りまくった。
にもかかわらずメディアは、国民を代表して政権の腐敗を追求せずに、政権側に立って報じることは最小限だった。
どのみち、この裁判もお手盛りでチャンチャンになることは自明であるが、関わった役人を逮捕・有罪にすれば、以降のこの手の馬鹿げた施策には批判する役人もでるようになり、少しは健全化できるのに、いざとなると司法のありようは、独裁国家と基本姿勢は変わらないのが残念だ。
国家的愚策の記念として捨てもせずにとってある