難病日記:粘膜皮膚型尋常性天疱瘡〈その1〉

経緯

2024年10月ころから歯磨きの時に出血するようになる。そこでライオンの「デントヘルス」という「歯茎の腫れ・痛み・出血」に聞きそうな薬を買って塗っていた。

11月にいつもの歯科医院で定期検診があり、出血の話をしたところ「出血が続くようなら来てください」とのことであったけれど、デントヘルスで多少良くなったような気もしたのでデントヘルスを続けていた。

年明けて2025年1月中旬。今度は右頬に大きめの口内炎ができ、頬が腫れているような、熱を持っているような気がしたので歯科医院に予約外で診てもらったのが2025年1月24日。

歯科医師は、口腔内を見て即座に「大病院に行くように」とのことで、その場で三井記念病院の口腔外科に電話をしてもらい、そのまま、三井記念病院へ出頭。口腔外科で口腔内の細胞を採って、採血。

2025年2月3日。三井記念病院口腔外科にて、細胞診と血液検査の結果を聞く。「類天疱瘡と矛盾しない。表層型の異形細胞が認められるが扁平上皮癌とは鑑別困難」という所見になった。

血液検査の方は「抗デスモグレイン1抗体」が20以下のところ「41.7」。「抗デスモグレイン3抗体」は20以下のところ「94.7」という値であった。

「デスモグレイン」とは、表皮細胞と表皮細胞がお互いにくっつく(接着する)のに重要な役割をしている蛋白で、天疱瘡の自己抗体は、デスモグレインに結合し攻撃することで、デスモグレインの接着する働きを阻害する。

その結果、表皮細胞と表皮細胞がばらばらになり、表皮の中で水疱が生じる。

デスモグレイン1、3のある場所が違うため、尋常性天疱瘡と落葉状天疱瘡の症状に違いができる。

「天疱瘡」となると主管は「皮膚科」になるので、その場で皮膚科へ回してもらい、診察を受けたところで「粘膜皮膚型尋常性天疱瘡」が確定し「難病申請」するように言われる。

2025年2月6日に皮膚で湿疹ができている部分の細胞を細胞診のために切開する施術をし3針縫い、抜糸が2月17日。その抜糸の日に、今度は口腔外科で口腔内の細胞を切開して「扁平上皮癌」の検査をすることになった。

2月6日には処方箋が出されて「プレドニン(ステロイド)」を1日50mg接種しなくてはならなくなった。

日本全国で3,176人(令和4年度)いるそうだ。原因は不明。自己免疫疾患。

忠告

歯磨き時の出血、異様な感じの口内炎が生じたら、市販薬などで対応しようとせず、まず、信頼できる歯科医院に出向くこと。どんな病気でも、「異常」を感じたら自己判断をせずに信頼できる医院へ樗臆すること。早期発見がすべてを有利に転嫁することができる。

いかなる疾病であっても、早ければ早いほど改善も早くなる。自己判断は、治療が遅れるだけでなく病変が広がるのでできるだけ早めに受診することが利益を最大化することができる。

役所(しかるべき保健所)に行って申請書類一式をもらってくる。病院で難病申請の書類作成費用が5、6千円かかります。

予告

次回は、2025年2月17日の口腔内の手術後に報告いたします。いまのところ、口腔内の病変が広がっていて食事が少し困難になっています。

余談

台東区に引っ越ししてきたとき、子供の歯を見てもらおうとしたものの、前の住所地にはろくな歯医者がいなかったので、台東区の歯医者も信頼するわけにはいかず、医科歯科大学に来ました。

その時、インターンの指導をしていた助教授がいうには、台東区には信頼できる歯医者は浅草橋か上野の2件ありますとのことで浅草橋の方に通っています。もう20年以上かな。

そのとき、台東区の歯科医院の数は、他の病院の数より多いという情報があった。

皮膚科も最近増えているけれど「美容」が多くなっている。

自己判断で市販薬はやめるべきであるが、では、どこに初診で見てもらうかが結果として命取りになることもある。

いい医者に出会ったら、離さないこと。

ちなみに、緑内障で眼科は浅草から王子、王子から東川口まで追っかけています。