Twitterの即時解雇とは?

2022年10月28日に、イ―ロン・マスクはtwitterの株式を買収しCEOになった。アメリカtwitte社の社員7500人のうち半数を解雇した。日本法人の従業員にも解雇対象か解雇対象ではないかのメールが送られてきたそうです。

「解雇」は雇用者が一方的に雇用条件を解消すること。話し合いを経て退職を合意する場合は「合意対象」というそうな。レイオフという言葉もあって日本では「勧奨退職」というのが一般的。

日本の労働基準法では、解雇は30日前に予告するか、30日分の給料を支払うことが決められている。しかし、労働契約法というのがあって、それによると解雇を自由にできるわけでもなさそう。

業績が悪いから解雇するという場合は、労働者には非はなく、経営側の一方的理由によるわけで業績不振も経営側の責任でもあるわけです。

「整理解雇」の条件は「必要性」「努力」「人選の合理性」「説明責任」がクリアされていないと解雇が無効とされるケースもあったようですが裁判所は総合的に判断するようです。

ただし、外資における、いわば「ジョブ型雇用」として平均より高額で雇用されている専門職のようなケースでは解雇のハードルは低くなっているようです。終身雇用を前提とした年功型の雇用形態と異なり「ジョブ型雇用」においては、職務能力、社会情勢などに応じた流動的な雇用がなければ企業は軽々に自在を雇用することは出来ません。

twitterとしては赤字を垂れ流してはいるものの、アメリカ本社には3千億円以上の内部留保があるようで、「必要性」「努力」「説明責任」を完全に果たしているとは考えにくいと判断される可能性は少なくないようです。

ポイントは送られてきたメールが「合意退職」に対する説明の開始であるならメールなどの文書による説明を要求するべきであり、それらは証拠にもなり得るものなのでとっておくべきだそうです。

ようは、忠誠心を持てそうもない雇用関係においては報酬だけが絆になるので、解雇要求に対しては退職金の割り増しで折り合いを付けるべきかもしれません。

「ジョブ型雇用」の行く先は、このようなものになっていくことが予想されます。つまり、雇用関係が継続している間に自分のスキルを徹底的に上げるべく、努力をすることで、次なる雇用において少しでも有利にしていくことが求められるようなっていくようになり、結果として企業も労働者もレベルアップしていく循環になるのでしょうが、自分には耐えられないことは間違いのないところです。

Amazonが約1万人の人員削減を計画、メタでも1万1千人の人員削減を計画中とのことで、来年はインフレ対策の効果が出ることでかなりの不景気がくることをアメリカのテック企業は先手を打っているようです。