「世界情勢」を語った人の意見をつまみ食いする

今の世界情勢は一過性のものではなく、今後しばらく続く。アメリカは、タカ派的な対応をすれば反動を招くが、ハト派的な対応をすれば混乱を招く。

アメリカが撤退したあとのアフガニスタン、ウクライナとロシア、イスラエルとパレスチナ、中国と台湾、南北朝鮮、イランと中東。

選挙で買った後のプーチンは、一段と大胆な行動に踏み切るだろう。ドイツの国防相は5~8年以内に、ロシアはNATOの加盟国に攻撃を加えると予想している。

中国が台湾・フィリピンへ攻撃をすれば最悪の結果を招くだろう。経済的損失は1500兆円と試算されている。

アメリカは国際的な安全保障と経済のシステムを築いてきたが、中国、イラン、ロシア、北朝鮮の台頭によって版図は塗り替えられつつある。

ウクライナの反転攻勢は武器と弾薬と兵士が足りなくて奏功しなかった。

イエメンのフーシ派はイランの支持を受けてアラブの英雄になっている。

インド太平洋地域は、まだアメリカが君臨する可能性を残しているがバイデン政権はインド太平洋地域の戦略を持っていない。インド太平洋経済枠組みは失速中だ。

ハードランディングしたベトナム戦争で負けて、アフガニスタンでも似たような事態になった。今後も、アメリカはハードランディングするべきではなく、もっと抑制的であるべきとする意見が多数派になっている。

アメリカ陸軍士官学校の研究によれば、アメリカの陸軍では厳しい徴用の危機に直面しているが、日本の自衛隊も同様だ。

ロシアとハマス、北朝鮮、それにロシアとハマスを支援しているイランの4カ国は事実上、連動作戦を展開している可能性が高い。そこに中国も加担する可能性はかなり高いと考えると、アメリカはだれが大統領になったとしてもアメリカの若者を他国で大勢死なせる筋書きは書けなくなる。

その肩代わりはヨーロッパ各国と日本が担わなければならなくなるが、ヨーロッパはともかく日本には、そんな覚悟もないし戦争(紛争)に立ち向かうだけのリーダーシップを持った政治家も官僚も兵隊も国民も見当たらない。