「性差」は病気や治療にどうような影響があるのか
女性のほうが、長く生きることはすなわち「性差」があることを如実に示している。そこで考えられるのは「ホルモン」が挙げられる。
ホルモンが代謝や心臓、骨密度など、多くの生理学的過程に影響を与える可能性があることは誰でも知っている。となれば、免疫にだって大きな影響が与えられているはず。
多くの女性がワクチンからより大きな保護効果を得る一方で、重度のぜん息や自己免疫疾患にかかりやすいこともホルモンで説明することができるようだ。
さらには、社会文化的・環境的要因などが、健康に影響を与えることも無視はできない。
感染症や自己免疫疾患を患う経験は、男女で同じではない。女性は男性に比べて9倍も全身性エリテマトーデス(20〜40代の女性に多い膠原病)にかかりやすく、また、一部のインフルエンザ株では入院に至る率がより高かった。一方、男性は結核にかかる割合や、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で死亡する割合が、女性よりもかなり高い。
MITテクノロジーレビュー
かつての科学では、このような性差を「ジェンダー」、つまり、社会的な規範、役割、関係性、行動、その他の社会文化的な要因のせいで考えていたが、そのように考えるほうが異様な考えで、素人ながらに内分泌の影響であることは容易に想像できる。ジェンダーはあくまでも社会的概念であって、生物的な概念ではない。
多発性硬化症にかかる女性の数は男性の3倍もあるという。多発性硬化症(MS)は、日本ではあまりなじみがあないが、欧米ではたいへん良く知られた病気。日本国内の患者は7000人程度と推定しているが、世界全体では欧米の白人を中心に300万人以上の患者がいると推計されている。
多発性硬化症は、自己免疫疾患であることが確実になっている。女性の方が発症が甥と言いうことは「性差」があるわけで、それが免疫に起因していることも自明なこと。
リウマチも、1000人あたり女性5.4人、男性1.1人と、女性に起こりやすい病気とされており、これも自己免疫疾患である。
血液型と性格に科学的根拠がないというけれど、絶対に、内分泌かは分からないけれど、血液型を決めている部位の違いが感情や脳内の信号の出方に違いがあると確信している。いずれ、誰かが発見すると思うし、そうなれば、血液型の違いに応じた医療や医薬という観点も必要になる。