カップヌードルとハンバーガーだけで健康は守れるか?
『生物学者と料理研究家が考える「理想のレシピ」』という本が出版されているとのことです。が、読むまでもなく、誰もハンバーガーとカップヌードルだけで健康的な生活を送れるとは思ってはいない。が、そうせざるを得ないには背景がある。
となれば、健康的な食事をするためにはお金を稼がなければならない。お金を稼ぐためには仕事をしなければならない。それも、生活に余裕ができ、老後の備えも作れるような所得を得なければならない。
しかし、そうしたハッピーライフを過ごすためにはいい大学を出て、いい会社に入る必要がある。それができなければ、中小零細あるいは非正規、アルバイトでしのぐ以外にない。親元離れて非正規、アルバイトで自活するとなると、イニシャルコストに収入の大半を消費してしまう。その上、年金や保険も払わなければならない。
となると、カップヌードルやマクドナルドのハンバーガーだけではないまでも、食費を抑えなければならないのは自明のことになる。
とりあえずは、カップヌードルかハンバーガーだけで栄養価はどうかと言えば、数字で示されるまでもなく塩分がとりすぎになる。その一方でカルシウムやビタミン、リン、鉄分などに偏りが出そうなことは、専門家でなくてもわかる。
なかには強烈な嗜好によって健康を害しても、それを食べ続けたいという向きもあるし、腎臓や肝臓を害しても酒が飲みたい人もいるけれど、経済的理由で安価なものを食べざるを得ないことのほうが深刻であるし、これは政治によって改善できるはずなこと。
このことの重要性を解決しなくて少子化解決など笑止なことでしかない。つまり、現在の与野党には日本が抱える問題を解決できる能力はないというのが現実。
国家が抱える問題を解決する能力がない政治家とは、いったいどういう存在なのであろうか?
食い物の「理想のレシピ」などは、先の先の先のことでよくて、「理想の国家」に近づける策は政治家や官僚には、その能力はないことがはっきりしてきた。
官僚は東京大学法学部に行って国家試験に受かれば出世しか考えない。賢い人間は、その賢さを上司にアピールすることだけに使うことは証明されており、問題解決は出世の手段でしかない。この思考方法で日本は先の大戦で、国家を破滅させたのに総括もせず同じことをやっている。
政治家は裏金でわかるように、権力とお金を求めて政治家になっているだけで知能は官僚に比べてはるかに劣っている。そこが官僚にとってねらい目で、神輿は軽いほうがいいとしてかつがれたことはアベノミクスでも証明されている。
有権者には選挙権しか与えられておらず、誰を選んでも選ばなくても、選挙に関係のない官僚が牛耳っているのだから根本は何ら変わることはない。