ニウエ
ニュージーランド国王たる連合王国国王(チャールズ3世)を元首とする立憲君主制であり、総督はニュージーランド総督が兼任している。外交と防衛はニュージーランドに委任している。ニウエの国民は、ニュージーランドの市民権も持てる。
1990年代に人口が2000人を割り込んだ。
国際連合は、ニウエを正式加盟国とはしていないものの、独立国家として一定の認知を与えている。
一番近いところはトンガで600キロ弱離れている。
1774年にキャプテンクックが上陸しようとしたが、原住民が阻止した。紀元前10世紀ころにサモアやトンガから移住したようだが、600キロも離れている島を、どういう根拠で探し当てて移住したのかは不思議なこと。
小国に見合わないインフラ投資などのための外国からの借り入れは避けているという。中国と2007年に国交を樹立しているから、いずれ賄賂でもつかまされて、「債務の罠」にはめられないように、2015年(当時、民主党野田首相)に、日本は国交を樹立した。
国際空港を作ってあるが定期便はなく、ニュージーランドから隔週1回、飛行便がくる程度なので観光業としてもふるわない。
中国の世界戦略としては、格好の標的となりそうだ。野田政権(当時)としては、どういう考えに基づいて、ニウエと国交を結んだのかはネットで探しても明確な目的を述べている情報は見当たらない。
サモアは危うく中国の罠にからめとられるところであったが、新政権として中国が支援する1億ドルの港湾開発事業を取りやめる考えを正式に表明した。
フィジーでは、前政権が中国の警察官を常駐させ、フィジーの警察官を中国で訓練するような取り決めをしていたが、新政権は中国の警察官を退去させたとのこと。
ソロモン諸島のソガバレ首相は中国にからめとられ、熱心な支援を受けた台湾と断交し中国と国交を結んだ。ソガバレ首相の後の政権がどうするのかはこれからだ。首都にある港湾の改修を中国企業が受注しているが、放置しておけば中国人民解放軍海軍艦艇の寄港や燃料補給の可能性は高いし、いずれは中国の軍事基地になるだろう。
そして、ご主人であるアメリカは、太平洋戦略をどのように展開するつもりなのか? 下僕である日本は、ご主人の意向によって、お金を出すのが役割になる。
要は、中国は戦略的に太平洋に進出しているということ。アメリカが、どうしたいのかによって太平洋に点在する小国は影響を受けることになるが、いずれも経済的に貧しければ賄賂が使える中国が有利に展開する。