週32時間という労働時間の法制化
3月上旬に州の労働時間を最大で32時間とする法案がアメリカ議会に提出された。
アメリカでは多くの人が、この1年半で燃え尽き症候群や退職者の数が過去最高を記録しているそうだ。パンデミックによる疲れがたまっている。
「The Thirty-Two Hour Workweek Act」と呼ばれるこの法案は、週に32時間以上働いた場合には、公正労働基準法の下で、雇い主が残業代を払うことになる。
週休2日を導入したのも、ヘンリー・フォードだ。1922年、従業員に対し、週5日40時間勤務制を導入し、土曜と日曜には工場を閉鎖するとした。
1日10時間労働は1847年に決まった。日本では幕末の弘化4年。その後、1861年から南北戦争がはじまり1865年に終結すると、アフリカ系米国人が労働者として雇用されるようになる。
そこで、1日8時間にすると、1日を「仕事で8時間」「休養で8時間」「趣味で8時間」と3分割できることを求める運動になる。そこで、週40時間が実現されたのが1940年。日本が夢中になって戦争しているころであった。そのころの日本のスローガンは「月月火水木金金」だった。
これでは戦争に負けるわけだ。
日曜を休みにするのはキリスト教で、土曜を休みにするのがユダヤ教だとか。そこで、アメリカでは土日を休みにしたのだそうだ。
日本では賃金を上げろと政府が企業に要求しているようだけれど、週の労働時間を32時間にするというほうが効果がありそうだ。