「PM理論」って?
1960年代、日本の集団力学の先駆者ともいわれている社会心理学者の三隅二不二氏が提唱した理論だそうです。
P機能:目標達成機能(Performance)
目標を達成するために「新規顧客を開拓する」とか「厳しくメンバーを指導する」などによって、とにもかくにも目標を達成する役割をいう。
M機能:集団維持機能(Maintenance)
集団を維持する役割のことで、メンバーに対して気遣いやコミュニケーションにより、集団の円滑を図る能力を言う。
そこから4つのタイプのリーダー像を分類できる。
PM型
P機能もM機能も発揮できるリーダー。
Pm型
チームワークより目標達成を優先する。
pM型
目標達成よりもチームワークを重視するので過酷なミッションを達成するのには向いていない。
pm型
リーダーに不向き。
この4類型では、どのタイプが好ましいか。企業からすれば「PM型」に決まっている。次善が「Pm型」。
チームメンバーからすれば、「Pm型」は遠慮したい。「pm型」もともに沈むことになる。「pM型」だと仲良しクラブになる。ということは「PM型」になるけれど、悲しいかな「PM型」の人材は、そこここにあふれているわけではない。
日本型の組織は、リーダーに資質を求めずに年功(と社内試験)だけでやってきた。それが終身雇用の年功序列のよさであった。権威は職責に付随しており、メンバーは個人ではなく職責に従うことになってきた。
だから、「リーダーシップ」なんて言葉は南蛮渡来でしかなった。これからも当分の間は、そうしたことが継続するような気がする。