世の中は無駄なことを求めている
この動画を見るのに6分かかります。
たくさんのマッチ棒を使って図形を作って、最後に火をつけて燃すだけの動画です。
2022年9月25日現在、4100万回再生されています。時間にして410万時間。
東京都の最低賃金1,072円で換算すると44億円の労働金銭価値時間が浪費されています。
アベノマスクでは500億円を捨てたようなものですからそれから比べれば「ま、いっかー」程度ですが、こういう無意味、無価値な動画に価値を生み出すことができるのがYouTubeの本領のような気がします。
「事実」と「意見」を分けるのが組織文書の書き方だそうです。時間の使い方を「有益」と「無益」を分けることが、なんとなく抹香臭い教訓めいた話に登場しそうです。
その昔、「無為の為」といった哲人がいましたが、YouTubeの世界は、ちょっと違っています。
こうした「無為」の創作によって、本当に無為に6分過ごす人が4千万にいて、その裏で、YouTubeから収入を得ている人がいるわけです。つまり、クリエイターにとって有益な「無為」をいかにして作り出すかが勝負なのだと感得した次第です。
なぜなら、YouTubeで無為に時間を過ごしたい人がかくも大勢いるのですから。そして、そのうちの1人が自分です。