道元の和歌にしびれた
世の中は 何に喩えん 水鳥の 嘴ふる露に 宿る月影 月影というから時間帯は「夜」とか、あるいは太陽が昇る直前位でしょう。そんな時間帯に湖畔とか川辺に水鳥が水面に嘴(くちばし)を入れて、プルプルとふるうと、何千、何万もの水 […]
芥川龍之介の「トロッコ」から連想したこと
芥川龍之介の「トロッコ」では、「小田原熱海間間に軽便鉄道敷設の工事が始まったのは良平8つの年だった」という書きだし方始まります。 1896(明治29)年には、人車鉄道という人間が押す鉄道があったそうです。乗客は「上等」「 […]
「過去の歴史を見出した」過去の歴史
江戸時代を代表する国学者の一人である本居宣長(1730~1801年)は、日本社会が古代以来中国大陸からもたらされた文化や風習にまみれてしまったことを悲嘆します。 宣長は、仏教や儒学など、中国大陸からの影響を「漢意(からご […]
イワン・イリッチの死
この小説の作者とタイトルが分からなくて「ロシアの小説で、主人公は検事で、出世競争の中で裁判官を目指している。しかし、脚立から落ちた影響で重篤な病にり患する。家族は面倒を見てくれないが下男が嫌な顔一つしないで下の世話までし […]
志賀直哉の「焚火」から思い出したこと
あらすじとしては、雪の積もる山を登って家に帰ろうとしている息子が死にかかってしまったタイミングで、家にいる母が義理の息子を起こして、いま、山を登っている息子を迎えに行ってくれと言われて迎えに出るという話。母が「息子が呼ん […]
スタインベックを読んで
スタインベックはカリフォルニア州モントレー郡サリナスで1902年に生まれた。「赤い小馬」によると、ジョディは10歳となっている。ということは、時代は1912年。日本は明治45年であった。7月30日から大正元年になる。 ニ […]
谷崎潤一郎が書く「藤原国経」とは
藤原国常という人のことは、「大鏡」には陽成天皇のところで基経と国経らが、在原業平が連れ出した藤原高子を取り戻しに行くところに登場します(高子はのちに清和天皇の妃となり陽成天皇の母となります)。 そのほかとしては「今昔物語 […]
漢文の素養はありますか?
江戸時代までの学者は純正漢文の読み書きは前提であった。 日本では科挙が定着せず、公家、寺家、武家はすべて世襲となっていく。しかし、それぞれの権門において実力を持ったのは実務を担った中流実務階級であり、その層の厚さが日本の […]
「少年時代」から連想したこと
iTunesでランダムに音楽をかけています。たまたま井上陽水の「少年時代」がかかりました。映画の「少年時代」は藤子不二雄の原作で藤子不二雄が戦時中に疎開した富山をモデルにしているとのことですが、後味は決して良くなく、しか […]