PSMA

PSMA標的内用療法」とは、[Prostate Specific Membrane Antigen]は、日本語で「前立腺特異的膜抗原」といい、前立腺癌細胞の表面に存在しているたんぱく質のことだそうです。直訳してみると「前立腺に特異的な抗原の膜」と言うことになるようです。

前立腺」とは、何の役に立っているのかですが、

前立腺の働きについては、まだわからないことが多くあります。
わかっている働きは、前立腺液を分泌することです。
前立腺液は、精液の一部となり、精子を保護したり、精子に栄養を与えるとともに、その運動機能を助ける役割を果たしています。

https://www.zenritsusen.jp/what/

という説明がありました。

要するに精嚢と密接に連携して精子に対して役割を持っている臓器のようです。疾病としては主として「前立腺肥大」と「前立腺癌」があります。

前立腺肥大は血液検査でPSAの数値を諮るとわかるので、簡単に分かるようになったことも前立腺がんの患者数が増大する背景となっていますが、食事の西欧化なども要因として指摘はされています。

組織学的な前立腺肥大は、30歳代から始まり、50歳で30%、60歳で60%、70歳で80%、80歳では90%にみられるとのことですが、そのすべてが頻尿になったり癌になったりするわけでもないようです。

杉田玄白も晩年には頻尿に困らされたようですから、前立腺が肥大していたのでしょう。

不幸にして癌になってしまうと対処法はいくつかあるようですが、一般的には進行の遅い癌のようですので年齢によっては手術をしないことも少なくないとのことです。いくつかある治療法は、「手術」「放射線」「ホルモン」「重粒子」、最近では遺伝子改変ウイルスを使う方法などもあるようです。

西郷輝彦さんが受けた「PSMA」について少し触れてみます。西郷輝彦さんは前立腺癌になり、全摘手術をしたにもかかわらずPSAの数値が激上がりをして転移をしてしまいました。そこで受けたのが日本国内では未承認の「PSMA」という治療法でしたが、2022年2月20日に「前立腺癌」で永眠されました。

1億6千万円する「ゾルゲンスマ(脊髄性筋萎縮症)」を開発したノバルティスが開発した「PSMA」と言う治療法は、端的に言うと転移した前立腺癌を見つけて、その癌細胞を叩く放射線を注射すると、前立腺の癌細胞にだけにくっついて癌細胞を壊すということらしいのです。詳しい説明がノバルティスから公開されています

アメリカのFDA(米国食品医薬品局)では2022年3月23日に承認されたそうですが、日本ではどうなるかは現時点では透明ですがアメリカで承認されたのだから、いずれ日本でも承認されるのでしょう。

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