ゼロゼロ倒産が増えている って?

2023年から倒産が増えると言われていたが、実際に倒産が増えだしている。

大きな原因はゼロゼロ融資の減殺(げんさい)がはじまったことに起因している。3年前にコロナ禍で苦しんでいる事業者に政府が融資をした。利子がゼロで、担保もゼロだった。融資総額は43兆円。250万件が融資対象となったらしい。

2023年上半期の倒産件数が4000件を超えたとのこと。これは5年ぶり。ゼロゼロ融資の対象だった企業は322件。

2024年になるとドライバーの時間外労働時間の上限が年960時間に規制されることで人手不足になる。となると雇用賃金を上げざるを得なくなり悪循環に陥る可能性もある。加えて資材高、燃料高等の物価高騰の影響が大きく影響する。

代位弁済

借主に代わって金融機関などの貸主に借金を返済すること

3か月返済が滞ると、信用保証協会が金融機関に返済を立て替えることを「代位弁済」というが、この代位弁済が昨年から増えだしている。2023年3月時点で3,700件となっており、代位弁済の数は倒産予備軍ともいえるので、今後の倒産件数も増えることが予想されている。

ゼロゼロ融資は、信用保証協会がバックについているということもあって、融資の審査においてスピードが優先された傾向は否定できない。

また、そこそこの規模の企業において粉飾決算するというケースも少しずつ増えてきているという。

諸物価の高騰も、消費者に近い業種ほど価格転嫁しづらいこともあるうえに、電気代が一気に値上がりすることで、倒産の増加要因となる懸念がある。

今年の後半の倒産は前半(4千件)に比べて増加ペースが強まる可能性が高い。ゼロゼロ融資の返済ピークが2023年7月から2024年4月と言われているので、そこに倒産が集中する可能性がある。

仮に後半に景気が持ち直してくるとしても、それに備えた先行投資の運転資金が調達できるかが波に乗るためには重要な要素となる。

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