「枕草子」が描いた世界《其の06》
宮に初めて参りたるころ、ものの恥づかしきことの数知らず、涙も落ちぬべければ、夜々参りて、三尺の御几帳の後ろに候ふに、絵など取り出て見せさせ給ふを、手にてもえさし出づまじう、わりなし。 177段 清少納言が藤原定子の女房と […]
「枕草子」が描いた世界《其の16》
五月ばかりなどに山里にありく、いとをかし。草葉も水もいと青く見えわたりたるに、上はつれなくて草生ひ茂りたるを、ながながとたたざまに行けば、下はえならざりける水の、深くはあらねど、人などのあゆむに走り上がりたる、いとをかし […]
荘子を考える:斉物論《其の09》
一受其成形:一たび其の成形を受くれば 不亡以待盡:亡(ほろ)ぼさずして以て尽くるを待たん 與物相刃相靡:物と相い刃(さから)い相い靡(そこな)い 其行盡如馳:其の行き尽くすこと馳するが如(ごと)にくして 而莫之能止:これ […]
「枕草子」が描いた世界《其の09》
紫式部の曽祖父・藤原兼輔は中納言だった。というのは伯父の藤原高藤の娘が宇多天皇の女御となり醍醐天皇を生んでいることで、兼輔も外戚となったことから出世の糸口をつかむ。 とはいえ、藤原高藤は、娘が女御となった源定省が皇籍に戻 […]
藤原登場 その前に《1》
鎌足の名が歴史に残るのは645年の「大化の改新」である。厳密にいうと「乙巳(いっし、おっし)の変」というクーデターで大王皇極の眼前で蘇我入鹿を暗殺、蘇我蝦夷が自害することで権力の構造が変わる。 ストーリーとしては蘇我入鹿 […]
「枕草子」が描いた世界《其の05》
32段の「小白川といふ所は」には、たくさんの登場人物が出てきます。小一条の大将殿のお屋敷が主なる舞台になります。この大将とは藤原済時のことです。この藤原済時に関しては「大鏡」にもエピソードがいくつかあって面白いのですが、 […]
荘子を考える:斉物論《其の06》
「斉物論」とは、「物を斉(ひと)しくする」という意味で「彼此(ひし)是非」の差別観を超えて万物斉一の理を明らかにする。 「逍遥遊」で自由無碍の境地を推奨した。次なる「斉物論」により「物を斉(ひと)しくする」という考えを打 […]
「枕草子」が描いた世界《其の11》
207段は「笛は横笛、いみじうをかし」の続きになる。一条天皇が笛や琴をたしなんだのは、単なる趣味ではなかった。 『権記』長保五年(1003) 六月二日。庚申。参内。阿波国前々司忠良・前司安隆等の過を定め、(日給の簡から) […]