荘子を考える:逍遥遊《其の01》
荘子の超越とは絶対自由な精神の世界に生きることを目指す。それは我と彼が一つであり、是と否が一つであり、可と不可が一つである世界を真実とすること。それは実在への渾沌であり、実在とは「生きたる渾沌」のこと。生きたる渾沌を愛で […]
「枕草子」が描いた世界《其の18》
藤原定子の父である藤原道隆は大酒のみであった。「大鏡」には、下賀茂神社で2升くらいの酒を飲み、牛車の中で寝ているうちに上賀茂神社に着くと、酒に酔っている風にも見えなくしゃっきとしていたというような記述もある。 淑景舎とは […]
大鏡:其16《帝紀-後語り》
【世継】『帝王の御次第は申さでもありぬべけれど、入道殿下の御栄花もなにによりひらけたまふぞと思へば、まづ帝・后の御有様を申すなり。植木は根をおほくて、つくろひおほしたてつればこそ、枝も茂りて木の実をもむすべや。しかれば、 […]
「枕草子」が描いた世界《其の12》
207段は「笛は横笛、いみじうをかし」の続き。 笙(しょう)の笛は、月の明(あか)きに、車などにて聞き得たる、いとをかし。所狭(せ)く、持てあつかひにくくぞ見ゆる。さて、吹く顔やいかにぞ。それは、横笛も、吹きなしなめりか […]
荘子を考える:斉物論《其の06》
「斉物論」とは、「物を斉(ひと)しくする」という意味で「彼此(ひし)是非」の差別観を超えて万物斉一の理を明らかにする。 「逍遥遊」で自由無碍の境地を推奨した。次なる「斉物論」により「物を斉(ひと)しくする」という考えを打 […]
大鏡:其12《帝紀-花山天皇》
第65代 花山天皇(968-1008) 冷泉院の第1皇子(生母は、藤原懐子・藤原伊尹(これただ)の長女)。2歳で立太子し17歳で即位した。治世は2年の19歳で出家した。その後、法皇として22年在世した。 藤原道兼が花山天 […]
荘子を考える:斉物論《其の11》
物無非彼:物は彼れに非らざるは無く 物無非是:物は是れに非ざるはなし 自彼則不見:彼よりすれば則ち見えざるも 自知則知之:自から知れば則ち之を知る 物は「あれ」でないものはなく、同時に「これ」でないものもない。 人間は自 […]
大鏡:其13《帝紀-一条天皇》
円融天皇の第1皇子。生母は藤原詮子(藤原兼家の次女)。5歳で東宮に立ち、7歳で即位した。治世は25年。詮子は17歳で円融天皇に入内し、19歳で一条天皇を生んだ。藤原詮子は、道隆、道兼、道長の母・時姫と同母の兄妹であった。
大鏡:其10《帝紀-冷泉天皇》
第63代 冷泉天皇(950-1011) 村上天皇の第2皇子。生母は藤原安子。藤原師輔の長女。18歳で即位した。治世は2年であったが、62歳まで生き、三条天皇が即位するタイミングで崩御した。気の病みがあり皇太子の時代から問 […]
「枕草子」が描いた世界《其の15》
993(正暦4)年、藤原伊周が定子に紙を上げる。その半分は、帝(一条天皇)に献上していた。定子がもらった紙があったので「枕草子」が書かれることとなる。 定子に原子という妹があり、原子は東宮の居貞新王(三条天皇の東宮時代) […]