「枕草子」が描いた世界《其の01》
「枕草子」に触れたことから、「大鏡」の現代訳を読むことになりました。いまは、現代訳の「源氏物語」を読んでますが、自分にとっての総合的な価値は「枕草子」が上だと思っています。 「枕草子」は文学的価値よりも、ドキュメンタリー […]
大鏡:其13《帝紀-一条天皇》
円融天皇の第1皇子。生母は藤原詮子(藤原兼家の次女)。5歳で東宮に立ち、7歳で即位した。治世は25年。詮子は17歳で円融天皇に入内し、19歳で一条天皇を生んだ。藤原詮子は、道隆、道兼、道長の母・時姫と同母の兄妹であった。
荘子を考える:斉物論《其の08》
喜怒哀樂:喜怒哀楽あり 慮嘆變慹:慮嘆変慹(りょたんへんしゅう)あり 姚佚啟態:姚佚啓態(ようたいけいたい)あり 樂出虛:楽は虚より出で 蒸成菌:蒸は菌を成すがごとく 慮嘆変慹(りょたんへんしゅう)慮(おそ)れまた嘆(な […]
「枕草子」が描いた世界《其の09》
紫式部の曽祖父・藤原兼輔は中納言だった。というのは伯父の藤原高藤の娘が宇多天皇の女御となり醍醐天皇を生んでいることで、兼輔も外戚となったことから出世の糸口をつかむ。 とはいえ、藤原高藤は、娘が女御となった源定省が皇籍に戻 […]
「枕草子」が描いた世界《其の12》
207段は「笛は横笛、いみじうをかし」の続き。 笙(しょう)の笛は、月の明(あか)きに、車などにて聞き得たる、いとをかし。所狭(せ)く、持てあつかひにくくぞ見ゆる。さて、吹く顔やいかにぞ。それは、横笛も、吹きなしなめりか […]
大鏡:其16《帝紀-後語り》
【世継】『帝王の御次第は申さでもありぬべけれど、入道殿下の御栄花もなにによりひらけたまふぞと思へば、まづ帝・后の御有様を申すなり。植木は根をおほくて、つくろひおほしたてつればこそ、枝も茂りて木の実をもむすべや。しかれば、 […]
「枕草子」が描いた世界《其の18》
藤原定子の父である藤原道隆は大酒のみであった。「大鏡」には、下賀茂神社で2升くらいの酒を飲み、牛車の中で寝ているうちに上賀茂神社に着くと、酒に酔っている風にも見えなくしゃっきとしていたというような記述もある。 淑景舎とは […]
「枕草子」が描いた世界《其の20》
「其の19」で「宮中を出て400メートル南に行った「朝所に移る」としたのは、定子が喪中だからとしたものの、実際には関白・道隆が死去したことにより冷遇がはじまっていたということ。 屋のいとふるくて、瓦ぶきなればにやあらむ、 […]
「枕草子」が描いた世界《其の10》
207段は「笛は横笛、いみじうをかし」で始まる。 遠くから聞こえて、だんだん近づいてくるのもいいし「近かりつるが、遥かになりて、いとほのかに聞ゆるも、いとをかし」とし、懐に携えていつでも吹けるようにしているようなしゃれた […]