「手を上げない日本人」になる

自分は幼稚園にはいっていないので実態はよくわからないが、小学低学年で考えてみると先生が何かを問えば、多くの子供が手を上げて応えようとしていた気がする。

それが高学年になると、知っていても答えようとしなくなる。とくに、中学校に入ると雰囲気が小学校とは大きくカルチャーが変わった気がして、余計に手を上げようとはしなくなる。

これは制度(教育システムや教師の意向)の問題ではない。

サブカルチャーに問題があるように思う。

戦中には「隣組」というのがあった。江戸時代にも「五人組」のような村落内に組織があった。このような「相互扶助」という名目の「相互監視」が、いまだにはびこっているわけではないが、心身の成長と同時に「目立つ」ことを忌避するようになるのは、「集団」における「自分」の役割のような意識が萌芽することもある。

ともすれば、自分の役割は、自分を「以上」に見せるのではなく「以下」に見せたほうが仲間内の居心地がいい。

PISA(OECDの学習到達度調査)の3分野の合計点で日本が世界4位のところ、アメリカは21位であっても、イノベーションも起業家もリーダーもアーティストも日本を圧倒している。

教育の制度的な問題があるとしたら幼少時の「自由闊達」や「逸脱」に対する抑制によって、(ネガティブ指向)サブカルチャーが形成されるのかもしれない。

子供の「自由闊達」や「逸脱」をコントロールするには教師の力量が求められる。教師の能力均一をはかろうとすると、おのずと低い方に基準を合わせざるを得なくなる。このあたりに根本の原因があるのは間違いがないと思うが、根拠は全くない。

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