忍び寄る不景気

千代田線・新御茶ノ水の駅ホームから長いエスカレーターで改札まで運んでもらって地上に出ます。長いエスカレータの両側に宣伝ポスター(電飾の)を飾れるようになっていますが、1件だけしか使われておらず、真っ白の電飾になっていました。

御茶ノ水の駅の宣伝も右の1か所だけで、あとは埋まっていません。緩行線の津田沼行きが来ましたが、これは8割くらいは埋まっていました。

浅草橋の事情を言いますと、「au」ショップが閉店して久しいです。最寄りは浅草だそうです。「docomo」ショップも先月(2023年3月)閉店して、最寄りは上野か浅草だそうです。

テレビや街の様子を見る限り、迫りくる感じはないのですが、思う(なにかを思うほどの根拠もないけど)ほどに景気が良くないのかもしれません。

為替の本を読んでいますが、端的に言って為替は難しい。「円安」「円高」というけれど、デフレは実質の円高になるし、インフレは円安になる。現在、徐々に物価が上がりだしているけれど、それは最近の話で、今まで物価が上がらずに金融政策で円安にしたため、海外から見れば日本はお買い得だった。

それで景気が良くなったかと言えば、冒頭のあり様だ。

にもかかわらず円が強いとされるのは、世界に冠たる「債権国」だから。債務が千兆超えたというけれどその債務のほとんどは国内で賄えているから、危機はそれほど近くはない。

製造業の国内回帰というけれど、各国は自国での生産を求めるから、易々とは国内回帰はできないし、高齢化によって労働人口は減少していく。知的労働は「AI」化していくのだろうと思うと、子育てのバラマキを今さらやるよりは「地方創成」を本気でやるべきである。

バラマキの結果として、仮に子供が増えたとしても労働人口に組み入れるのに20年かかる。地方創成のほうがずっと前倒しできるし、本当に創成できたなら、自動的に子供だって増えてくる。

つまり日本が抱えている根本的問題は、「少子高齢化」などではなく「低レベルな政治と官僚機構」であることが、最近なってやっとわかってきた。

おまけ

根津神社では、ツツジが満開になっている。池之端・水月ホテルの庭にあった森鴎外の旧居は根津神社に移されるようだ。鳥居の右側で工事をしていた。根津神社を抜けると日医大があって、その西側を少し北に行くと夏目漱石が住んでいた。その同じ家に森鴎外も住んでいたとされるが、もっと北に行くと鴎外の観潮楼跡が鴎外の博物館になっている。

この一帯を「太田の原」と言ったらしいが、そもそもは太田道灌が千駄木に屋敷をもらったとか、道灌の子孫の下屋敷があったとかいろいろな情報が出てくるが、ようは、その太田に関連して「太田の原」になっていることは間違いがない。

根津神社も太田道灌が作った(1400年代)らしいけれど、1600年代に太田氏の邸となり根津神社は鴎外博物館の北側に移された。ところが綱吉が甥の綱豊を養嗣子にして江戸城に引き取ると、藩邸址を根津神社に献納し、晴れて現在地が根津神社になった。めでたしめでたし。

4月中はツツジがみられる。その次は、上野の春牡丹。そして亀戸天神の藤が見どころになるという手はずになってます。

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