「枕草子」が描いた世界《其の03》
藤原定子の兄の伊周(これちか)が内大臣の時に、紙の束を伊周が妹の定子に献上した。当時の紙は非常に高価なモノであり、同時に伊周は一条天皇にも紙の束を献上していた。 天皇は「史記」を書き写すことにしたと聞いて定子は醍醐天皇が […]
荘子を考える:逍遥遊《其の01》
荘子の超越とは絶対自由な精神の世界に生きることを目指す。それは我と彼が一つであり、是と否が一つであり、可と不可が一つである世界を真実とすること。それは実在への渾沌であり、実在とは「生きたる渾沌」のこと。生きたる渾沌を愛で […]
「枕草子」が描いた世界《其の12》
207段は「笛は横笛、いみじうをかし」の続き。 笙(しょう)の笛は、月の明(あか)きに、車などにて聞き得たる、いとをかし。所狭(せ)く、持てあつかひにくくぞ見ゆる。さて、吹く顔やいかにぞ。それは、横笛も、吹きなしなめりか […]
荘子を考える:逍遥遊《其の02》
北冥有魚、其名曰鯤:北冥に魚あり、其の名を鯤という 鯤之大、不知其幾千里也:鯤の大きさ、其の幾千里かを知らず 化而為鳥、其名為鵬:化して鳥となるや、其の名を鵬という 鯤という巨大な魚が、鵬という巨大な鳥になって南を目指し […]
荘子を考える:斉物論《其の07》
大知閑閑:大知は閑閑(かんかん)たり 小知閒閒:小知は間間(かんかん)たり 大言炎炎:大言は炎炎(たんたん)(淡淡)たり 小言詹詹:小言は 詹詹(せんせん)たり 「大知」のあるものは、ゆったりとして落ち着いているが、「小 […]
「枕草子」が描いた世界《其の19》
995年に関白・藤原道隆は死去する。16歳の一条天皇は「藤原道兼」を次の関白に選んだ。枕草子を読む限り、道隆の子である伊周は、定子の兄ということもあって、一条天皇の兄のように接してきたし、漢文の指導もしてきた。 しかし、 […]
「枕草子」が描いた世界《其の16》
五月ばかりなどに山里にありく、いとをかし。草葉も水もいと青く見えわたりたるに、上はつれなくて草生ひ茂りたるを、ながながとたたざまに行けば、下はえならざりける水の、深くはあらねど、人などのあゆむに走り上がりたる、いとをかし […]
大鏡:其03《帝紀-清和天皇》
第56代 清和天皇(850-880) 清和天皇は文徳天皇の第4皇子であり、母は藤原明子であった。藤原良房の息女である。清和天皇は文徳天皇が即位した5日後に生まれている。文徳天皇が急逝したため9歳で即位し、外祖父の藤原良房 […]
荘子を考える:斉物論《其の08》
喜怒哀樂:喜怒哀楽あり 慮嘆變慹:慮嘆変慹(りょたんへんしゅう)あり 姚佚啟態:姚佚啓態(ようたいけいたい)あり 樂出虛:楽は虚より出で 蒸成菌:蒸は菌を成すがごとく 慮嘆変慹(りょたんへんしゅう)慮(おそ)れまた嘆(な […]
「枕草子」が描いた世界《其の02》
春は、あけぼの夏は、夜秋は、夕暮れ冬は、つとめて(早朝) 「春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山際すこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる」とパステルで描いた絵のような色使い。 道元が鎌倉時代に「春は花 夏ほととぎ […]