コロナ後遺症に抗うつ薬

新型コロナウイルスに感染して罹患後症状(いわゆる後遺症)が消えない人がいる。

学術誌「Cell」に発表された研究では、腸に残っているウイルスが慢性的な炎症を引き起こし、セロトニンの分泌を抑制しているとのこと。

セロトニンは、腸と脳にあるニューロン(神経細胞)間の情報伝達に必要な神経伝達物質だそうで、セロトニンが減少して腸から脳への情報伝達がうまくいかなくなってカスミがかかったような「ブレインフォグ」状態になると推測している。

ストレスを感じると下痢したりお腹が痛くなるのは、腸と脳の情報伝達による。

迷走神経(めいそうしんけい)とは、感覚神経・運動神経の一つである。 延髄から出ており、嚥下運動や声帯の運動、耳介後方の感覚などに関係する。 脳神経でありながら、体内で多数枝分れして複雑な経路をとり、胸腔内から腹腔内にまで広く分布している。

脳の神経のなかで最も長い迷走神経は、腸とつながり、セロトニンを使って、気分、消化、食欲、学習と記憶、免疫反応、心拍数など多くの生物学的・神経学的機能を伝達したり調節したりしている。

セロトニンの95%は腸で作られているようで、迷走神経を経由して脳に影響を与えている。セロトニンは、トリプトファンから作られるが、このトリプトファンは食事から摂取される。これが腸の炎症によって吸収が抑制され結果としてセロトニンが減少する。

抗うつ剤によって脳のセロトニンを増やすことができるが、セロトニンが増えすぎるとてんかんの発作や不整脈、意識障害などの深刻な症状を引き起こすこと可能性がある。

どういう人が深刻な後遺症を起こすのかについても調査はしているのだろうか。専門家委員会とかいう人が国会にいたけれど、特段、専門的な見地からの発言を耳にしたことがなかった。

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